Crohn〈クローン〉病の患者の食事指導で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
クローン病患者は炎症や吸収障害により低栄養状態に陥りやすく、特にタンパク質は組織の修復や維持に不可欠です。したがって、高タンパク質食を推奨し、栄養状態の改善を図ることが重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. クローン病の活動期には、食物繊維が多いと腸管への刺激が増し、症状が悪化する可能性があります。特に不溶性食物繊維は避けるべきです。正しくは:活動期には食物繊維を制限し、低残渣食にするよう指導します。選びやすい理由:一般的な健康食として食物繊維が推奨されるため、選択しやすいかもしれません。混同注意:健康な人の食事指導と混同しやすいです。クローン病の活動期には逆効果になります。
- 2. 正解。クローン病の患者は、栄養吸収不良や炎症によるタンパク質の消費増加により、低栄養状態になりやすいです。そのため、高タンパク質食を摂ることで、栄養状態の改善と組織修復を促進することが重要です。
- 3. クローン病では、脂肪分の多い食事は下痢や腹痛などの消化器症状を悪化させることが知られています。特に長鎖脂肪酸は腸管の炎症を促進する可能性があります。正しくは:脂肪分は控えめにし、特に動物性脂肪や不飽和脂肪酸の多い食品は避けるべきです。選びやすい理由:高カロリー食が必要な場合、脂肪が手軽なカロリー源となるため、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:単にカロリーを摂ればよいという考えと混同しやすいですが、食品の質も重要です。
- 4. 炭水化物は主要なエネルギー源であり、クローン病患者の低栄養を予防するために適切な摂取が必要です。過度な制限はエネルギー不足を招きます。正しくは:消化しやすい炭水化物を適切に摂取し、バランスの取れた食事を心がけるべきです。選びやすい理由:特定の糖質(乳糖など)が症状を悪化させる場合があるため、炭水化物全般を避けるべきだと考えてしまうかもしれません。混同注意:単糖類や乳糖不耐症などの個別の問題と、炭水化物全体の制限を混同しやすいです。
国試ポイント
クローン病の病態生理に基づいた食事療法の基本原則が問われています。特に、炎症性腸疾患における栄養管理の重要性と、避けるべき食品、積極的に摂取すべき栄養素の理解が求められます。
混同注意
一般的な健康食の知識や、他の消化器疾患の食事療法と混同しやすいです。クローン病特有の食事療法に焦点を当てる必要があります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、活動期と寛解期で食事指導がどう変わるか、または特定の栄養素(例:ビタミンD、鉄分)の補給について問われる可能性があります。
関連知識
クローン病の活動期と寛解期における食事療法の違い、経腸栄養・経静脈栄養の適応、微量元素・ビタミンの補充の必要性、特定の食品(例:乳製品、香辛料)が症状に与える影響。