慢性心不全患者の生活指導で、心臓への負担を少なくするのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
慢性心不全患者は、排泄時のいきみやその後の急な動作によって心臓に過度な負担がかかる可能性があります。排泄後に短い休息を取ることで、血圧の急激な変動や心臓へのストレスを緩和し、心臓の負担を効果的に軽減できます。これは心不全患者の日常生活における重要な注意点です。
選択肢ごとの解説
- 1. 慢性心不全患者は感染症、特に肺炎を発症すると心機能がさらに悪化するリスクが高まります。そのため、肺炎球菌ワクチン接種は推奨され、心臓の負担を減らすために積極的に行うべきです。正しくは:肺炎球菌ワクチン接種は、感染症予防のために積極的に推奨されるべきです。選びやすい理由:ワクチン接種による一時的な体調変化を懸念するかもしれませんが、長期的なメリットがはるかに大きいです。混同注意:ワクチン接種が一時的な負担になることと、感染症予防の重要性が混同される可能性があります。
- 2. 慢性心不全患者では、全身の栄養状態を良好に保つことが重要であり、不適切な蛋白質制限はサルコペニアや低栄養のリスクを高め、予後を悪化させる可能性があります。特に浮腫がある場合でも、必要に応じた蛋白質摂取は大切です。水分・塩分制限は重要ですが、蛋白質の過度な制限は通常推奨されません。正しくは:適切な量の蛋白質を摂取し、バランスの取れた食事を心がけるべきです。水分や塩分の制限は考慮されます。選びやすい理由:腎不全を合併している場合に蛋白質制限が必要なケースもあるため、一般化してしまいがちです。混同注意:心不全における水分・塩分制限と、蛋白質制限が混同されることがあります。
- 3. 食後は消化のために胃腸に血液が集中し、心臓への負担が増加します。食直後の運動は心臓にさらなる負担をかけるため避けるべきです。運動は食後1時間以上経過してから行うのが望ましいとされています。正しくは:食後すぐの運動は避け、少なくとも1時間以上経ってから運動を開始するように指導するべきです。選びやすい理由:食後の軽い運動は健康に良いという一般的な知識から、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:一般的な健康維持のための軽い運動と、心不全患者の運動指導の注意点が混同されやすいです。
- 4. 正解。排泄時、特に排便時にはいきむことで心臓に大きな負担がかかります(Valsalva法による心臓への影響)。排泄後すぐに動くのではなく、一呼吸置いて休息することで、心臓への急激な負担を避けることができます。これは心臓への負担を軽減する生活指導として非常に適切です。
国試ポイント
慢性心不全患者の日常生活における心臓への負担軽減策に関する実践的な知識が問われています。特に、誤解しやすい行動や、一般的に健康とされる行動が心不全患者には不適切である点を見抜く力が求められます。
混同注意
一般的な健康増進のための行動(例:食後すぐに運動)と、心不全患者の病態に応じた配慮が混同されやすいです。また、感染予防の重要性や適切な栄養管理についての知識も問われています。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、心不全患者の日常生活において、身体活動や環境の変化が心臓に与える影響を多角的に考え、特に『急激な変化』や『過度な負担』を避ける視点で選択肢を評価する。また、感染症予防や適切な栄養管理の重要性も確認する。
関連知識
心不全の病態生理、Valsalva法の心臓への影響、感染予防の重要性、心不全における食事療法(水分・塩分制限)、運動療法の原則。