細菌の芽胞を死滅させるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
細菌の芽胞は非常に強い抵抗力を持つため、通常の消毒薬や物理的消毒では死滅させることが困難です。滅菌とは、すべての微生物(細菌の芽胞を含む)を完全に死滅させるか除去する操作を指します。酸化エチレンガスは低温滅菌法の一つであり、熱に弱い医療器具などに用いられ、芽胞に対しても有効な滅菌効果を発揮します。
選択肢ごとの解説
- 1. 紫外線は主に殺菌効果があり、芽胞に対しては十分な殺芽胞効果が期待できません。DNAを損傷させますが、強い抵抗力を持つ芽胞は生き残る可能性が高いです。正しくは:紫外線は主に殺菌・消毒に用いられますが、芽胞の不活化には不十分です。選びやすい理由:一般的な消毒方法として知られているため、選択肢として魅力的ですが、芽胞への効果は限定的です。混同注意:通常の細菌やウイルスに対する消毒効果と、芽胞に対する滅菌効果を混同しやすいです。
- 2. ポビドンヨードは皮膚や粘膜の消毒に広く用いられる消毒薬ですが、滅菌効果はなく、細菌の芽胞を死滅させることはできません。正しくは:ポビドンヨードは皮膚消毒など殺菌・消毒に用いられますが、滅菌作用はありません。選びやすい理由:医療現場でよく使われる強力な消毒薬というイメージがあるため、芽胞にも効くと誤解しやすいです。混同注意:強力な消毒薬であることと、芽胞にも有効な滅菌薬であることを混同しやすいです。
- 3. 70%アルコールは一般的な消毒薬として効果的ですが、細菌の芽胞には作用せず、死滅させることはできません。芽胞はアルコールに対する高い耐性を持っています。正しくは:70%アルコールは手指消毒などに用いられますが、芽胞には効果がありません。選びやすい理由:日常的に最も頻繁に用いられる消毒薬の一つであり、強力な効果があると思われがちですが、芽胞には無効です。混同注意:通常の細菌やウイルスに対する優れた消毒効果と、芽胞に対する滅菌効果を混同しやすいです。
- 4. 正解。酸化エチレンガスは、医療器具などの滅菌に用いられるガス滅菌法の一つであり、細菌の芽胞を含むすべての微生物を死滅させる強力な滅菌効果があります。熱に弱い器具の滅菌に適しています。正しくは:この選択肢は正しいため、修正不要です。
国試ポイント
この問題は、微生物に対する消毒と滅菌の違い、特に細菌の芽胞に対する効果的な処理方法について知識があるかを問うています。各種消毒薬や物理的消毒法の作用範囲と限界を理解していることが重要です。
混同注意
滅菌と消毒の概念、およびそれぞれの方法が作用する微生物の範囲を混同しやすいです。特に、強力な消毒薬でも芽胞には無効である点を誤解しやすいでしょう。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出た場合、「滅菌」が必要な状況と「消毒」で十分な状況を区別できるか、またそれぞれの状況で最適な方法を選択できるかを問われる可能性があります。特に、特定の微生物(例: 結核菌、ウイルス)に対する消毒薬の有効性にも注意が必要です。
関連知識
滅菌法には、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)、乾熱滅菌、ガス滅菌(酸化エチレンガス、過酸化水素プラズマなど)、放射線滅菌などがあります。消毒法には、アルコール、ヨード製剤、次亜塩素酸ナトリウムなどが挙げられます。それぞれの適用対象や特徴も合わせて学習することが重要です。