Aさん(81歳、女性)は夫(86歳)と2人で暮らしている。高血圧症で内服治療をしているが、血圧のコントロールはできている。両眼に老人性白内障があり、老人性難聴のために補聴器を使用している。認知機能は問題なく、日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立している。1年前から両眼の羞明、霧視が強くなり、視力が低下して趣味の編み物ができなくなってきた。また、家の中を移動するときに小さな段差につまずいたりドアにぶつかるなど、歩行時の転倒の危険性が増えた。Aさんは自宅での生活を安全に送りたい、趣味を続けたいという希望があり、10日間程度の入院で両眼の超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を行うことになった。 Aさんの手術は局所麻酔下で行われ、10分程度で終了した。手術中および手術直後のバイタルサインに問題はなく、病室に戻ってきた。Aさんは眼痛や頭痛、気分不快などの症状はなく、「無事に終わって良かった」と話している。手術後のAさんへの説明で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
眼科手術後、特に眼内圧の変動や出血リスクを考慮し、頭を激しく振る、急にうつむく、重い物を持つなどの動作は避けるよう指導されます。これは手術の種類や時間に関わらず、眼への負担を軽減し、術後の合併症予防のために非常に重要な注意事項です。局所麻酔下の短時間手術で状態が安定していても、眼の保護は徹底する必要があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 点眼薬の種類や回数は、手術内容や患者の状態、医師の指示によって異なります。術直後から必ずしも開始するとは限らず、具体的な指示に基づきます。正しくは:点眼薬の具体的な指示(種類、回数、開始時期)については、医師の指示に従ってください。選びやすい理由:眼科手術では点眼薬が頻繁に使われるため、術後すぐに点眼が必要だと考えやすいです。混同注意:術後の一般的なケアと、個別の指示の重要性。
- 2. 洗顔の許可時期は、手術の種類や傷口の状態によって異なります。一般的に、眼科手術後は感染予防や眼への刺激を避けるため、数日間は洗顔を控えるよう指導されることが多いですが、翌日から可能とは限りません。医師の指示に従う必要があります。正しくは:洗顔は、手術部位への刺激や感染リスクを避けるため、医師の指示があるまで控えてください。選びやすい理由:手術翌日から活動範囲が広がるというイメージから、洗顔も許可されると思われがちです。混同注意:一般的な術後管理と、眼科手術特有の注意事項。
- 3. 局所麻酔下の短時間の手術で、術後の状態が安定している場合、必ずしも24時間ものベッド上安静は必要ありません。むしろ早期離床が推奨される場合もあります。眼科手術後の安静度は、手術内容や術後の経過によって個別判断されます。正しくは:手術内容や術後の経過に応じた安静度を医師または看護師から説明します。選びやすい理由:手術後には安静が必要という一般的な認識から、長時間安静にすべきだと考えやすいです。混同注意:全身麻酔後の安静度と局所麻酔後の安静度、または重篤な手術後の安静度との混同。
- 4. 正解。眼科手術後は、眼圧の変動や出血のリスクを避けるため、頭を激しく振る、うつむく、重い物を持つなどの動作は制限されるのが一般的です。これは手術内容に関わらず、眼への負担を最小限にするための重要な指導となります。選びやすい理由:頭の動きと眼への影響が直結すると理解しやすい点。
国試ポイント
眼科手術後の一般的な看護指導、特に術後の眼圧管理や合併症予防に関する知識が問われています。患者の状態が安定している場合でも、眼への負担を避けるための具体的な行動制限を理解しているかが重要です。
混同注意
全身麻酔後の管理と局所麻酔後の管理、または一般的な術後安静と眼科手術特有の安静・行動制限。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が問われた場合、眼科手術の具体的な種類(例:白内障、緑内障など)や麻酔方法(局所麻酔、全身麻酔)によって、術後の安静度や生活指導にどのような違いがあるのかを詳細に確認することが求められます。
関連知識
眼内圧亢進を避けるための生活指導(前かがみ姿勢の制限、重い物を持つことの制限、便秘予防など)、眼科手術後の体位、点眼薬の正しい使用法、眼帯の目的と管理。