精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉に規定された入院形態で、精神保健指定医2名以上により、精神障害者であり、かつ、医療及び保護のために入院させなければその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあると診察の結果が一致した場合に適用されるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
措置入院は、精神障害のために自傷他害の恐れがある場合に、精神保健指定医2名以上の診察に基づき、都道府県知事の命令によって行われる入院形式です。これは精神科医療における強制入院の典型的な形であり、緊急性・危険性が特に高い状態に対応するために定められています。医学的には、患者の判断能力が著しく障害され、危険行為が差し迫っている場合に、患者自身の保護と社会の安全を確保するために必要不可欠な措置となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 応急入院は、急速な精神状態の悪化により医療を必要とするが、任意入院や医療保護入院の同意が得られず、かつ自傷他害の恐れはないものの、72時間以内の緊急的な入院を要する場合に適用されます。問題文にある「自らを傷つけたり他者に危害を加えたりする恐れ」とは異なる要件です。正しくは:自傷他害の恐れはなく、緊急に医療が必要だが、同意が得られない場合に72時間以内で行われる入院です。選びやすい理由:緊急性がある点では共通しますが、自傷他害の恐れの有無が異なります。混同注意:緊急措置入院(自傷他害の恐れがある場合の緊急対応)
- 2. 正解。問題文の記述(2名以上の精神保健指定医、自傷他害の恐れ、医療と保護のために即座の入院が必要)は、精神保健福祉法第29条に基づく措置入院の要件と完全に一致しています。都道府県知事の命令により行われる強制入院の最も厳格な形式です。選びやすい理由:設問の条件と合致するため、正答として選びやすいです。混同注意:他の強制入院形式
- 3. 任意入院は、精神障害者が自らの意思で入院に同意する場合に適用される入院形式です。問題文にある「自らを傷つけたり他者に危害を加えたりする恐れがあり、医療と保護のために即座の入院が必要」という、意思能力が低下し、危険性がある状態とは異なります。正しくは:精神障害者が自らの意思に基づき入院に同意する場合の入院形式です。選びやすい理由:最も原則的な入院形式ですが、問題文の強制入院の要件とは異なります。混同注意:他の強制入院形式
- 4. 医療保護入院は、精神保健指定医1名が精神障害のために医療と保護が必要と診断し、かつ家族等の同意がある場合に適用される入院形式です。問題文にある「2名以上の精神保健指定医」と「自傷他害の恐れ」という要件は含まれません(自傷他害の恐れは必須ではない)。正しくは:精神保健指定医1名の診察で精神障害のために医療と保護が必要と診断され、家族等の同意がある場合に適用されます。選びやすい理由:家族等の同意による強制入院という点で選択肢に入りやすいですが、医師の人数や自傷他害の危険性の要件が異なります。混同注意:措置入院(医師の人数と危険性の違い)
- 5. 緊急措置入院は、急速な精神状態の悪化により自傷他害の恐れが著しいと認められる場合に、精神保健指定医1名の診察に基づき、都道府県知事の命令によって行われる72時間以内の緊急的な入院です。問題文では「2名以上の精神保健指定医」と明記されており、緊急措置入院では1名が原則である点が異なります。正しくは:精神保健指定医1名の診察で、自傷他害の恐れが著しい場合に72時間以内で行われる緊急的な入院です。選びやすい理由:自傷他害の恐れと緊急性がある点で共通するため、混同しやすいです。医師の人数と期間が判断のポイントです。混同注意:措置入院(医師の人数と期間、最終的な判断主体)
国試ポイント
精神保健福祉法における各種入院形式の要件(医師の人数、診察形式、必要とされる同意、対象となる危険性など)を正確に覚えることが重要です。
混同注意
応急入院、医療保護入院、緊急措置入院など、他の強制的な入院形式との違いを明確に区別することが重要です。特に自傷他害の危険性、精神保健指定医の関与人数、都道府県知事の命令の有無が鑑別のポイントとなります。
次に同じ論点が出たら
2名以上の精神保健指定医による診断の一致と、自傷他害の恐れ、そして都道府県知事の命令が必要かどうかの点を見て判断します。
関連知識
精神保健福祉法における精神医療審査会の役割、退院請求制度、患者の人権擁護に関する規定も関連知識として重要です。また、精神保健指定医の資格要件や職務についても理解しておく必要があります。