空気感染(飛沫核感染)の予防策はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
空気感染(飛沫核感染)は、5μm以下の微細な粒子である飛沫核が空気中を長時間浮遊し、これを吸入することで感染が成立します。この微細な粒子を効果的に捕集できるのはN95レスピレーターマスクであり、空気感染予防策の最も重要な個人防護具です。対照的に、手指消毒は接触感染対策、陽圧換気はクリーンルームなどで外部からの汚染防止に用いられ、消毒薬の噴霧は一般的に空気感染対策としては推奨されません。
選択肢ごとの解説
- 1. 空中に浮遊する微細な飛沫核に対して、消毒薬の噴霧は効果的な予防策とは言えません。むしろ、健康被害のリスクや環境汚染の懸念があります。正しくは:環境表面の消毒は重要ですが、空気感染対策としては換気や個人防護具の着用が優先されます。選びやすい理由:消毒と聞くと感染対策に有効だと感じやすいため、空間消毒が効果的であると誤解されやすいです。混同注意:環境表面の清拭消毒や、特定の状況下での限定的な空気清浄技術と混同しやすいです。
- 2. 陽圧換気は、病室内の空気を外部に押し出すため、病室内の感染性病原体(飛沫核)が廊下などへ流出するリスクを高めてしまいます。これは、外部からの汚染を防ぐ目的でクリーンルームなどで用いられる方法です。正しくは:空気感染症患者の病室では、室内の空気が外部に漏れないように「陰圧換気」を実施することが適切です。選びやすい理由:「換気」という言葉から感染対策の一環と捉えやすいことや、「陽圧」という言葉の響きから清潔なイメージを持つことで、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:陰圧換気との違いや、クリーンルームなど特定の目的での換気方法と混同しやすいです。
- 3. 正解。空気感染症を引き起こす病原体は非常に小さく、空気中に長時間浮遊する飛沫核によって伝播します。N95レスピレーターマスクは、これらの微細な粒子を効果的に捕集し、医療従事者の吸入を防ぐために最も適した個人防護具です。
- 4. ラビング法による手指消毒は、接触感染対策には非常に有効ですが、空気中に浮遊する飛沫核の吸入による感染を防ぐ直接的な方法ではありません。正しくは:手指消毒はすべての感染対策の基本ですが、空気感染対策にはN95マスクの着用や陰圧換気などの対応が不可欠です。選びやすい理由:手指消毒はすべての感染対策の基本であるため、重要な予防策として選びやすい傾向があります。混同注意:接触感染対策と空気感染対策の区別が曖昧な場合に混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、感染経路(空気感染、飛沫感染、接触感染など)と、それぞれの感染経路に応じた適切な予防策の組み合わせに関する知識を問うものです。特に、空気感染の定義と、それに対するN95マスク、陰圧室といった専門的な対策を理解しているかが重要です。
混同注意
空気感染と飛沫感染の区別、およびそれぞれの感染経路に対する個人防護具(サージカルマスクとN95マスク)の使い分けが混同されやすいです。また、陽圧換気と陰圧換気の目的の違いも頻繁に混同されます。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、まず『どのような感染経路か(空気、飛沫、接触)』を正確に判断し、その経路に対する『最も効果的な対策は何か』という観点で選択肢を絞り込むとよいでしょう。
関連知識
感染経路別予防策の種類(標準予防策、飛沫予防策、接触予防策、空気予防策)と、それぞれの対象疾患(麻疹、水痘、結核などが空気感染)、適切な個人防護具、病室の環境管理(陰圧室など)に関する知識を深める必要があります。