てんかんについて正しいのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
てんかんは、脳の神経細胞の異常で過剰な電気的興奮によって発作が繰り返し起こる慢性的な疾患です。このうち症候性てんかんは、脳腫瘍や脳血管障害、頭部外傷など、明確な脳の病変が原因となって発症します。
選択肢ごとの解説
- 1. てんかんは、慢性的な脳の疾患であり、脳の神経細胞の異常な電気的興奮によって引き起こされる発作を繰り返す状態を指します。一方、けいれんは筋肉の不随意収縮を指す症状であり、てんかん以外にも発熱、低血糖、脳炎など様々な原因で起こり得るため、両者は同義ではありません。正しくは:けいれんは、てんかん発作時に出現しうる症状の一つであり、てんかんとは異なる概念である。選びやすい理由:てんかん発作時にけいれんを伴うことが多いため、混同しやすいです。混同注意:「てんかん」という病気とその症状の一つである「けいれん」を混同しています。
- 2. 正解。症候性てんかんは、脳腫瘍、脳梗塞、頭部外傷、脳炎、脳奇形など、画像診断などで特定できる具体的な脳病変が原因となって発症するてんかんです。
- 3. 単純部分発作(焦点意識保持発作)とは、発作中に意識が完全に保たれている発作を指します。意識障害を伴うのは、複雑部分発作(焦点意識減損発作)です。正しくは:単純部分発作では、意識ははっきりと保たれている。選びやすい理由:てんかん発作は一般的に意識を失うイメージがあるため、単純部分発作でも意識障害があると思いやすいです。混同注意:単純部分発作と複雑部分発作の意識障害の有無に関する定義を混同しています。
- 4. 特発性てんかんは、遺伝的要因などが関与すると考えられ、特定の脳病変を認めないもので、主に小児期から青年期にかけて発症することが多いです。高齢者のてんかんは、脳血管障害やアルツハイマー病などの基礎疾患を原因とする症候性てんかんが多いです。正しくは:特発性全般てんかんは、主に小児期や青年期に発症することが多い。選びやすい理由:高齢者のてんかん患者数自体が増加傾向にあるため、特発性てんかんも高齢者に多いと誤解しやすいですが、高齢者で増加しているのは症候性てんかんがほとんどです。混同注意:特発性てんかんの好発年齢と、高齢者のてんかん全体の傾向を混同しています。
- 5. 正解。てんかんは、脳の神経細胞(ニューロン)が異常に同期して過剰な電気活動を起こし、その結果として発作症状が反復して現れる慢性疾患です。これがてんかんの基本的な病態生理です。
国試ポイント
てんかんの基本的な定義、病態生理、病型分類(特に症候性てんかんと特発性てんかん、部分発作と全般発作)、および各病型の特徴(意識障害の有無、好発年齢など)が問われます。また、「てんかん」と「けいれん」の概念の違いも理解しておく必要があります。
混同注意
てんかんとけいれんは同義ではないこと、単純部分発作では意識が保たれること、特発性てんかんの好発年齢、症候性てんかんの原因が混同されやすい点です。
次に同じ論点が出たら
てんかんの種類ごとの具体的な症状や、発作時の適切な看護対応、抗てんかん薬の知識、および患者・家族への生活指導に関する知識が問われる可能性があります。特に、てんかん重積状態への迅速な対応は重要です。
関連知識
てんかんの国際分類(焦点発作、全般発作、てんかん重積状態など)、てんかん発作時の観察項目と安全確保を含む看護対応、抗てんかん薬の主な作用と副作用、てんかん患者への日常生活指導(服薬遵守、睡眠、飲酒、運転など)