神経性無食欲症で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
神経性食欲不振症は、極端な食事制限や過剰な運動により低体重を呈する精神疾患です。患者は自らの身体像を歪んで認識し、痩せているにもかかわらず太っていると感じ、さらなる体重減少を追求します。思春期の発症例では、栄養状態の悪化が視床下部-下垂体-性腺軸に影響を与え、性ホルモンの分泌不全を引き起こすため、初経の発来遅延や無月経が認められます。
選択肢ごとの解説
- 1. 食べ過ぎとそれに伴う嘔吐を繰り返すのは、主に神経性過食症の症状です。神経性食欲不振症の排出型でも見られることはありますが、中核的な症状としては過食症に特徴的です。正しくは:神経性過食症では、食べ過ぎとそれに伴う嘔吐を繰り返すことがあります。選びやすい理由:神経性食欲不振症にも排出型があり、過食・排出行動が見られることがあるため混同しやすいです。混同注意:神経性過食症
- 2. 神経性食欲不振症では食事摂取量が極端に少ないため、栄養吸収以前に栄養摂取が不十分です。腸の機能自体に問題があるわけではありません。正しくは:神経性食欲不振症では、極端な食事制限により栄養摂取そのものが不十分である。選びやすい理由:栄養不良状態であるため、漠然と栄養吸収に問題があると考えてしまう可能性があります。混同注意:吸収不良症候群などの消化器疾患
- 3. 神経性食欲不振症では栄養状態の悪化により性ホルモン分泌が低下するため、男女ともに性的欲求は低下します。正しくは:男性患者でも性的欲求は低下する。選びやすい理由:一般的に性欲に関する情報はデリケートなため、誤解を生みやすいです。混同注意:一般的な男性の性欲に関する知識
- 4. 正解。神経性食欲不振症の患者は、実際には痩せているにもかかわらず、自分の体を太っていると認識するなど、自己の身体像に歪んだ認識を持っています。これは診断基準の主要項目の一つです。選びやすい理由:神経性食欲不振症の核となる症状であるため、正しいと判断しやすいです。
- 5. 正解。思春期に神経性食欲不振症を発症し、栄養状態が悪化すると、性ホルモン分泌が抑制され、月経周期が不順になったり、初経が遅れたりします。これは内分泌系の機能低下によるものです。選びやすい理由:低体重による内分泌系の異常は、神経性食欲不振症の重要な身体合併症であるため、正しいと判断しやすいです。
国試ポイント
神経性食欲不振症の診断基準(DSM-5など)、中核症状(身体像の歪み、体重へのこだわり)、身体合併症(無月経、骨粗鬆症など)を理解することが重要です。
混同注意
神経性食欲不振症と神経性過食症の鑑別。神経性食欲不振症は低体重を伴いますが、神経性過食症は通常正常体重または過体重です。
次に同じ論点が出たら
神経性食欲不振症に関する問題が出た場合、まず「低体重」があるか、「身体像の歪み」があるか、そして「過食嘔吐」は主に神経性過食症の症状であるかを確認します。
関連知識
神経性食欲不振症の治療には、栄養療法、認知行動療法、家族療法などが用いられます。身体合併症の管理も重要です。