腹部の図を示す。 胆囊炎でみられる腹痛の典型的な部位はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
胆囊は肝臓の下、右季肋部に位置するため、胆囊炎による腹痛は主に右季肋部に現れます。これはMurphy徴候としても知られており、右季肋部を圧迫しながら深呼吸をさせると痛みが増強します。図の①が右季肋部を示しており、これが胆囊炎でみられる典型的な腹痛の部位です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。胆囊は右季肋部に位置するため、胆囊炎による痛みはこの部位に現れることが典型的です。図の①は右季肋部を示しています。
- 2. 図の②は心窩部から左上腹部を示しており、胃潰瘍や膵炎などの痛みが考えられますが、胆囊炎の典型的な部位ではありません。正しくは:胆囊炎の典型的な痛みは右季肋部(①)です。選びやすい理由:上腹部全体の痛みと混同しやすいですが、胆囊炎ではより右側に局限します。混同注意:胃の痛み(心窩部痛)や膵炎の痛み(心窩部から左上腹部、背部への放散痛)
- 3. 図の③は臍周囲を示しており、小腸疾患や虫垂炎の初期、あるいは胃腸炎などの痛みが考えられますが、胆囊炎の典型的な部位ではありません。正しくは:胆囊炎の典型的な痛みは右季肋部(①)です。選びやすい理由:消化器系の痛みとして全体的な腹痛と誤解する可能性があります。混同注意:虫垂炎初期の痛み(心窩部〜臍周囲から右下腹部へ移動)、小腸疾患の痛み
- 4. 図の④は左下腹部を示しており、大腸憩室炎、S状結腸炎、婦人科疾患などの痛みが考えられますが、胆囊炎の典型的な部位ではありません。正しくは:胆囊炎の典型的な痛みは右季肋部(①)です。選びやすい理由:腹痛という広い概念で誤って選択する可能性があります。混同注意:大腸炎、憩室炎、婦人科疾患の痛み
国試ポイント
特定の臓器の炎症や疾患と、それに関連する腹痛の典型的な部位を結びつける知識が問われています。身体解剖学と病態生理学の基本理解が不可欠です。
混同注意
胃の痛み(心窩部)、虫垂炎の痛み(初期は臍周囲、進行すると右下腹部)、膵炎の痛み(心窩部から左上腹部、背部放散痛)など、他の消化器疾患の腹痛部位と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、主要な消化器系臓器(胃、膵臓、虫垂、大腸、肝臓、腎臓など)それぞれの疾患における典型的な腹痛部位と、関連する身体診察所見(Murphy徴候、Blumberg徴候、筋性防御など)を正確に判断できるかを確認します。
関連知識
各臓器の解剖学的位置、Murphy徴候、放散痛(例:胆囊炎では右肩への放散痛が見られることがある)、腹部9領域区分(季肋部、側腹部、鼠径部など)