蠕動運動がみられるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
蠕動運動は、管状の臓器がその内容物を送り出すために行う、波打つような収縮運動です。泌尿器系においては、腎盂が腎臓で生成された尿を集合させ、尿管へと送り出す際に蠕動運動を行います。また、尿管は腎盂から膀胱へと尿を運搬するために連続的な蠕動運動を示します。これにより、重力に逆らっても尿が確実に膀胱へ届くようになっています。一方、腎動脈は血液を運ぶ血管であり、膀胱は尿を貯蔵・排出する臓器、尿道は尿の排出経路であり、これらには蠕動運動は見られません。
選択肢ごとの解説
- 1. 腎動脈は血液を運ぶ血管であり、蠕動運動は発生しません。血管の拍動は心臓のポンプ作用によるものです。正しくは:腎動脈は心拍による血流がありますが、蠕動運動はありません。選びやすい理由:血管にも収縮があるため、蠕動運動と混同する可能性があります。混同注意:血管の拍動と蠕動運動は異なる生理現象です。
- 2. 正解。腎盂は腎臓で生成された尿を集め、尿管へと送り出すために蠕動運動を行います。正しくは:腎盂は尿管へ尿を送り出すために蠕動運動を行います。選びやすい理由:腎盂は尿を貯留する部位という側面もあるため、蠕動運動をしないと誤解する可能性があります。混同注意:尿管の一部として蠕動運動を継続するイメージを持つと理解しやすいです。
- 3. 正解。尿管は腎盂から膀胱へ尿を輸送するために、規則的な蠕動運動をしています。この運動により、重力に逆らっても尿を運ぶことができます。正しくは:尿管は腎臓から膀胱へ尿を運搬するために蠕動運動を行います。選びやすい理由:尿管が単なる管として、蠕動運動がないと誤解する可能性があります。混同注意:消化管と同様に、管腔臓器としての蠕動運動を理解することが重要です。
- 4. 膀胱は尿を一時的に貯蔵する臓器であり、排出時には膀胱平滑筋が収縮しますが、これは蠕動運動とは異なります。蠕動運動は管腔臓器が内容物を一方向へ送るための運動です。正しくは:膀胱は尿を貯留し、排尿時に収縮しますが、蠕動運動は行いません。選びやすい理由:排尿時の膀胱の収縮を蠕動運動と混同する可能性があります。混同注意:貯蔵機能と排出機能のメカニズムを混同しないように注意が必要です。
- 5. 尿道は膀胱から体外へ尿を排出する管ですが、蠕動運動は行いません。尿の排出は膀胱の収縮と括約筋の弛緩によって促されます。正しくは:尿道は尿の排出経路であり、蠕動運動は行いません。選びやすい理由:尿管と同じような管腔臓器であるため、蠕動運動があると考えてしまう可能性があります。混同注意:尿管と尿道では機能が異なり、蠕動運動の有無も異なります。
国試ポイント
蠕動運動がどの臓器で見られるかを問う問題です。特に泌尿器系の構造と機能を正確に理解しているかが試されます。消化器系の蠕動運動だけでなく、尿路系の蠕動運動の有無についても基本的な知識が必要です。
混同注意
消化管の蠕動運動との比較で理解を深めると良いでしょう。尿管と尿道の機能の違い、膀胱の貯留・排出機能と蠕動運動の区別がポイントになります。
次に同じ論点が出たら
蠕動運動が異常をきたした場合にどのような症状が現れるか、例えば尿管結石による水腎症など、病態生理学的な視点から考察を深めることができます。
関連知識
消化管(食道、胃、小腸、大腸)でも蠕動運動は主要な機能です。また、子宮や精管など、他の管腔臓器でも蠕動運動が見られます。これらの違いを理解することで、蠕動運動の概念をより深く把握できます。