乳児期における呼吸の型はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
乳児の呼吸は、胸郭が十分に発達しておらず、呼吸筋の中でも横隔膜の働きが優位であるため、腹部の動きが主体となる腹式呼吸が正常な呼吸様式です。横隔膜の上下運動により肺が拡張・収縮し、腹部が大きく膨らんだり凹んだりして見えます。
選択肢ごとの解説
- 1. 肩呼吸は呼吸筋の疲労や呼吸困難が著しい場合に見られる異常な呼吸様式であり、乳児期の正常な呼吸型ではありません。正しくは:乳児期には見られない、努力性の呼吸様式である。選びやすい理由:呼吸困難時の呼吸様式として知られているため、正常な呼吸と混同する可能性がある。混同注意:肩呼吸は呼吸補助筋が使われる重篤な呼吸困難の状態を示す。乳児の正常な呼吸ではない。
- 2. 胸式呼吸は主に成人女性に見られる呼吸様式であり、乳児期には横隔膜の動きが主要なため一般的ではありません。乳児は胸郭が未発達であり、肋間筋よりも横隔膜の活動が優位です。正しくは:胸式呼吸は主に成人女性の呼吸様式であり、乳児の呼吸様式ではない。選びやすい理由:成人で一般的な呼吸様式の一つであるため、小児にも当てはまると誤解する可能性がある。混同注意:胸式呼吸は肋間筋の収縮によって胸郭を広げる呼吸。乳児は胸郭が未熟で、横隔膜の動きが主となる。
- 3. 正解。乳児は横隔膜の働きが呼吸の主要な部分を占めるため、腹部が膨らんだりへこんだりする腹式呼吸が一般的です。胸郭の構造が未発達であるため、肋間筋の関与は成人よりも小さいです。正しくは:乳児は横隔膜の動きが呼吸の主役であるため、腹式呼吸が見られる。選びやすい理由:他の選択肢が異常な呼吸や成人型の呼吸であるため、消去法で正解に至る。混同注意:腹式呼吸は横隔膜の上下運動が中心となる呼吸。乳児の呼吸筋は横隔膜が優位であるため、これが正常な呼吸様式となる。
- 4. 胸腹式呼吸は成人男性に多く見られる、胸式と腹式の両方を併用する呼吸様式ですが、乳児の呼吸は主に横隔膜主導の腹式呼吸であり、胸郭の動きが小さいため胸腹式呼吸とは言えません。正しくは:胸腹式呼吸は成人男性の呼吸様式であり、乳児の呼吸様式ではない。選びやすい理由:両方の要素を持つ呼吸として、乳児の呼吸の複雑さを想像し、選んでしまう可能性がある。混同注意:胸腹式呼吸は成人男性に多く見られる。乳児の胸郭は未熟なため、胸式と腹式が明確に連携する形とは異なる。
国試ポイント
乳児の呼吸器系の特徴と、それに応じた正常な呼吸様式を理解しているかが問われる。特に、乳児の胸郭の未発達と横隔膜優位の呼吸筋がポイントとなる。
混同注意
胸式呼吸と腹式呼吸の違い、および年齢による呼吸様式の変化を正確に理解しておく必要がある。異常呼吸である肩呼吸との区別も重要。
次に同じ論点が出たら
乳児の呼吸数やリズムが正常範囲内であるか、努力性呼吸や異常音がないか。
関連知識
小児の呼吸器系の特徴(気道が狭い、呼吸中枢が未熟、胸郭が軟らかいなど)、呼吸困難時の徴候(陥没呼吸、鼻翼呼吸、シーソー呼吸など)、各発達段階における正常なバイタルサイン(呼吸数など)。