安楽な姿勢を保持する体位と枕を挿入する位置の組合せで適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
側臥位では、胸腹部の前面に枕を抱え込むように置くことで、上側の肩が前に倒れ込むのを防ぎ、また下側の腕への圧迫を軽減し、安楽な姿勢を保持することができます。
選択肢ごとの解説
- 1. シムス位は、横向きとうつ伏せの中間の体位で、通常、上側の腕や脚の支持、または腹部の圧迫を避けるために枕を使用します。腰背部に枕を入れることは一般的ではありません。正しくは:シムス位では、上側の腕の下、上側の膝の間に枕を入れ、安定と安楽を図ります。選びやすい理由:側臥位の派生であるため、背部のサポートも重要と誤解する可能性があります。混同注意:側臥位と混同し、背部の安定を優先してしまうかもしれません。
- 2. 正解。側臥位では、下側の腕が圧迫されたり、上側の肩や股関節が前方へ回旋したりするのを防ぐために、胸腹部の前に枕を抱え込むように置くと安楽な姿勢を保てます。正しくは:この組み合わせは適切です。選びやすい理由:特になし。側臥位での安楽な姿勢保持に一般的な方法です。混同注意:側臥位での枕の挿入位置として、背部や脚の間と混同することがあります。
- 3. 半座位は、呼吸を楽にするためなどに用いられる体位ですが、前胸部に枕を当てることは、呼吸を妨げる可能性があり、通常は行いません。一般的には背もたれや膝の下に枕を置きます。正しくは:半座位では、背中を支えるためや、ずり落ちを防ぐために臀部の下に、また膝の屈曲を保つために膝窩部に枕を入れることが適切です。選びやすい理由:前かがみになりがちな患者に対して、前胸部を支えることで楽になると誤解する可能性があります。混同注意:座位や半座位で前方に倒れるのを防ぐために、腹部にクッションを置く場合と混同するかもしれません。
- 4. 腹臥位では、膝窩部に枕を挿入すると膝が屈曲し、関節への負担が増大したり、足関節が底屈位になってしまう可能性があります。通常は足関節が過度に底屈するのを防ぐために、足関節の下に枕を入れます。正しくは:腹臥位では、足の甲の下(足関節の下)に枕を入れ、足関節の過度な底屈を防ぎます。また、腹部の圧迫を避けるために骨盤部にも枕を入れることがあります。選びやすい理由:仰臥位で膝窩部に枕を入れることがあるため、腹臥位でも同様に安楽になると誤解する可能性があります。混同注意:仰臥位と腹臥位での適切な枕の挿入位置を混同しやすいです。
国試ポイント
体位変換と体位保持の原則、特に各体位での褥瘡予防と安楽性の確保のための枕の挿入位置に関する知識が問われています。身体の解剖学的構造と重力の作用を理解し、適切な圧分散と関節の保護ができるかが重要です。
混同注意
各体位で枕を挿入する目的と位置が混同しやすいです。例えば、仰臥位での膝窩部への枕挿入(膝の軽度屈曲による安楽)と、腹臥位での膝窩部への枕挿入(膝の過度な屈曲による不利益)の違いなど。
次に同じ論点が出たら
患者の身体状況(麻痺の有無、苦痛の訴え、呼吸状態など)に応じて、どの体位が最も適切か、また、その体位で安楽性を高め、合併症を予防するためにどのような工夫が必要かを判断できるか。
関連知識
仰臥位(背部、殿部、踵の圧分散)、半座位(仙骨部への圧迫軽減、呼吸補助)、ファウラー位、セミファウラー位、ギャッジアップ、褥瘡予防。