地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律〈医療介護総合確保推進法〉で推進するのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
医療介護総合確保推進法は、高齢化の進展に伴う医療・介護ニーズの増大に対応するため、地域における医療提供体制と介護提供体制の一体的な改革を進めることを目的としています。具体的には、医療と介護が連携し、住民が住み慣れた地域で生活を継続できるようにするための地域包括ケアシステムの構築、および地域ごとの医療ニーズに合わせた効率的かつ質の高い医療提供体制を再構築する地域医療構想の推進を柱としています。
選択肢ごとの解説
- 1. 子育て世代包括支援センターは、母子保健法に基づく市町村の事業であり、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を提供することを目的としていますが、医療介護総合確保推進法の直接的な推進目的ではありません。同法は高齢者医療・介護の確保に重点を置いています。正しくは:医療介護総合確保推進法が推進するのは、地域における医療と介護の総合的な確保であり、主に高齢者を対象とした地域包括ケアシステムや地域医療構想です。選びやすい理由:「地域」という言葉が含まれるため、地域支援の取り組みとして誤解しやすいかもしれません。しかし、対象とする世代が異なります。混同注意:地域包括ケアシステムや地域支援事業。子育て世代包括支援センターは「子育て世代」に特化しており、医療介護総合確保推進法が対象とする高齢者の医療・介護とは異なります。
- 2. 正解。地域包括ケアシステムは、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けることができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供される体制を地域単位で構築することを目指しており、医療介護総合確保推進法が推進する主要な柱の一つです。選びやすい理由:法案の名称に「医療及び介護の総合的な確保」とあるため、その内容に合致していると感じられるでしょう。混同注意:特になし。法律の趣旨に直接合致するものです。
- 3. 子どもの医療費の助成は、市町村が独自に行う福祉施策や、地方自治体による補助金制度であり、医療介護総合確保推進法とは直接関連しません。同法は高齢者の医療・介護体制の整備に主眼を置いています。正しくは:医療介護総合確保推進法は、主に高齢者の医療・介護の提供体制を総合的に確保することを目的としており、子どもの医療費助成とは目的とする対象が異なります。選びやすい理由:「医療」というキーワードが含まれるため、医療に関する政策と捉えやすいかもしれません。しかし、対象が明確に異なります。混同注意:医療提供体制全体に関する施策と誤解しやすいですが、あくまで高齢者の医療と介護に特化しています。
- 4. 地域生活支援事業は、障害者総合支援法に基づいて市町村が実施する事業であり、障害者の地域での自立した生活を支援することを目的としています。医療介護総合確保推進法は高齢者の医療・介護に特化しており、障害者分野の事業とは直接の関連がありません。正しくは:地域生活支援事業は障害者の支援事業であり、医療介護総合確保推進法が目的とする高齢者の医療・介護体制の確保とは異なります。選びやすい理由:「地域」「生活支援」という言葉が含まれるため、地域で生活を支える事業という点で誤解しやすいかもしれません。しかし、対象とする属性が異なります。混同注意:地域包括ケアシステムの「生活支援」や、他の地域支援策。しかし、地域生活支援事業の対象は「障害者」であり、法律の根拠も目的も異なります。
- 5. 正解。地域医療構想は、将来の医療需要の変化に対応し、効率的かつ質の高い医療提供体制を地域単位で構築するために、各医療機関の役割分担を明確化し、病床機能の再編を推進するものです。医療介護総合確保推進法において、地域における医療提供体制の確保を推進する重要な柱の一つとされています。選びやすい理由:法案の名称に「医療」という言葉が含まれるため、その内容に合致していると感じられるでしょう。混同注意:特になし。法律の趣旨に直接合致するものです。
国試ポイント
医療介護総合確保推進法の目的と、それが推進する主要な制度(地域包括ケアシステム、地域医療構想)を正確に理解しておくことが重要です。特に、それぞれの制度がどのような役割を果たすかを把握しましょう。
混同注意
子育て世代包括支援センターや子どもの医療費助成など、他の地域支援策と混同しやすいですが、医療介護総合確保推進法は「医療」と「介護」の連携・再編に特化した法律である点を明確に区別することが重要です。また、地域生活支援事業は障害福祉分野の制度であり、法律の目的が異なります。
次に同じ論点が出たら
「医療介護総合確保推進法」というキーワードが出てきたら、「医療」と「介護」が「地域」で「包括的」に「確保」されることを目的とした制度(地域包括ケアシステム、地域医療構想)を探して判断します。
関連知識
地域包括ケアシステムの5つの要素(住まい、医療、介護、予防、生活支援)、地域医療構想の4つの医療機能(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)について、それぞれ理解を深めておくと、より多角的な問題に対応できます。また、高齢者の医療の確保に関する法律や介護保険法との関連性も確認しておきましょう。