アルコール依存症の一次予防はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番
解説
アルコール依存症の一次予防は、疾患の発生そのものを防ぐ介入です。選択肢1は、未成年者のアルコール摂取を物理的に阻止することで、未成年期の発症リスクを低減させます。選択肢4は、早期からの健康教育によりアルコールの有害性への理解を深め、将来的な飲酒行動の抑制や節度ある飲酒習慣の形成を促し、発症を予防します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。未成年者のアルコール摂取を物理的に制限することは、アルコール依存症の発生リスクが高い未成年期からの発症を予防する直接的な一次予防策です。選びやすい理由:アルコールの購入年齢確認は社会的に広く認識されているため、予防策として選びやすいです。
- 2. アルコール使用障害の兆候を早期に発見するためのスクリーニングテストは、既に疾患が発症しているか、またはそのリスクが高い状態にある人を早期に特定し、治療介入に繋げるための二次予防に該当します。正しくは:これは二次予防であるため、早期発見・早期治療の段階であり、一次予防ではありません。選びやすい理由:『早期発見』という言葉から予防的な意味合いを感じて選びやすいですが、疾患の『発生前』か『発生後』かで区別されます。混同注意:一次予防(発生予防)と二次予防(早期発見・早期治療)
- 3. 精神科デイケアプログラムへの参加は、既にアルコール依存症を発症し、回復を目指す患者の社会復帰や再発防止を目的とするため、三次予防に該当します。正しくは:これは三次予防であるため、社会復帰支援や再発防止の段階であり、一次予防ではありません。選びやすい理由:『回復支援』という言葉から病状の改善を期待して選びやすいですが、疾患の発生を予防するものではありません。混同注意:一次予防(発生予防)と三次予防(社会復帰・再発防止)
- 4. 正解。小学校でのアルコールに関する健康教育は、子どものうちからアルコールの有害性について知識を付与し、将来的な飲酒行動の決定に影響を与えることで、アルコール依存症の発症そのものを予防する一次予防策です。選びやすい理由:教育は予防の基本的な手段であると理解しやすいため、選びやすいです。
- 5. 自助グループへの参加は、アルコール依存症からの回復を目指す患者が、精神的なサポートを受けながら断酒を継続し、社会生活に適応していくことを目的とするため、三次予防に該当します。正しくは:これは三次予防であるため、社会復帰支援や再発防止の段階であり、一次予防ではありません。選びやすい理由:『回復』という言葉から病状の改善を期待して選びやすいですが、疾患の発生を予防するものではありません。混同注意:一次予防(発生予防)と三次予防(社会復帰・再発防止)
国試ポイント
疾病予防の概念(一次予防、二次予防、三次予防)を正確に理解し、具体的な介入事例と結びつけて覚えることが重要です。
混同注意
一次予防は『発生予防』、二次予防は『早期発見・早期治療』、三次予防は『社会復帰・QOL改善・再発防止』と明確に区別して覚える必要があります。特に二次予防と混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、介入の目的が「発症そのものを防ぐもの」であるか、「発症後の悪化や進行を防ぐもの」であるかを判断基準とします。
関連知識
疾病の自然史:感受期、前臨床期、臨床期、回復期・末期。それぞれの期に合わせた予防介入が重要です。予防医学の考え方は、公衆衛生や地域医療においても非常に重要な基盤となります。