不活動状態が持続することで生じるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
体を動かさない状態が長く続くことで、身体の様々な機能が低下する一連の症状を「廃用症候群」と呼びます。これには筋力低下、骨密度の減少、関節の拘縮、心肺機能の低下などが含まれます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。長期間にわたり体を動かさない状態が続くことで、筋力の低下、骨密度の減少、関節の拘縮、循環器系の機能低下など、全身の機能が低下する症候群を廃用症候群と呼びます。選びやすい理由:他の症候群との混同に注意が必要です。特に「疲労」や「緊張」といった言葉に惑わされないようにしましょう。混同注意:他の選択肢は、不活動状態とは直接関連しない異なる原因や症状を持つ症候群です。
- 2. 緊張病症候群(カタトニア)は、精神疾患や神経疾患に関連して起こる運動機能の異常で、自発的な運動の減少、固縮、反響動作などが特徴です。不活動状態が直接の原因ではありません。正しくは:この症候群は、精神科的な要因や脳器質的な疾患と関連しており、身体活動の有無とは異なります。混同注意:「不活動」と「運動の異常」という点で混同しやすいですが、原因が根本的に異なります。
- 3. 慢性疲労症候群は、身体を動かすこととは無関係に、日常生活に支障をきたすほどの原因不明の強い疲労感が6か月以上続く病態です。不活動状態が直接の原因ではありません。正しくは:原因不明の持続する疲労が主症状であり、運動不足や不活動が原因で発症するものではありません。混同注意:「不活動」が「疲労」を引き起こす可能性はありますが、この症候群は一般的な疲労とは異なる特定の診断基準を満たす病態です。
- 4. シックハウス症候群は、建材や家具などから放散される化学物質が原因で、めまい、吐き気、頭痛、目の刺激などの症状が生じる環境因子による健康障害です。不活動状態とは関連がありません。正しくは:これは住環境中の化学物質が原因であり、身体活動の有無は関係ありません。混同注意:他の選択肢と全く異なる分野の症候群であり、知識があれば混同することはありません。
国試ポイント
廃用症候群の基本的な概念、原因、そして具体的な症状を理解しているかが問われています。これは看護の基本であり、特に高齢者看護や長期臥床患者のケアにおいて重要な知識です。
混同注意
各症候群の定義と主な原因を明確に区別することが重要です。「緊張病症候群」は精神・神経疾患、「慢性疲労症候群」は原因不明の疲労、「シックハウス症候群」は環境要因と、それぞれ原因が大きく異なります。
次に同じ論点が出たら
廃用症候群の患者に対する具体的な看護介入や、予防のためのアセスメント項目について考えられるか。
関連知識
廃用症候群の予防策(早期離床、リハビリテーション、ポジショニング、栄養管理など)や、具体的な症状(筋萎縮、起立性低血圧、褥瘡、骨粗鬆症、便秘、認知機能低下など)について深く学習すると良いでしょう。