糖尿病末梢神経障害による感覚障害のある患者へのフットケア指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
糖尿病末梢神経障害で足の感覚が鈍くなると、傷や靴ずれに気づきにくくなります。毎日両足部を観察して異常を早期に発見すること(公式正答1)と、靴ずれしない靴を選んで傷をつくらないこと(公式正答3)が適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。糖尿病性末梢神経障害による感覚障害があると、足の傷や異常に気づきにくいため、毎日注意深く観察することで早期に異常を発見し、重症化を防ぐことができます。選びやすい理由:足の健康管理の基本であり、予防医療の観点からも重要性が高いと直感的に理解できるため。混同注意:健康な人の一般的な足の観察と、糖尿病患者における特別な注意を要する観察の区別。
- 2. 糖尿病性末梢神経障害による感覚障害がある場合、熱さを感じにくいため、熱いお湯で足を洗うと熱傷を起こす危険性があります。熱傷は潰瘍や感染症のリスクを高めます。正しくは:ぬるま湯(38~40℃程度)で温度を必ず確認してから洗う。選びやすい理由:清潔を保つことは重要だと考えるため、熱いお湯で殺菌できると誤解することがある。または、熱いお湯で温まると血行が良くなると考える人もいるため。混同注意:熱いお湯が気持ち良いという感覚と、熱傷のリスクを混同する。入浴の習慣をそのまま当てはめてしまうこと。
- 3. 正解。感覚障害があると靴ずれに気づきにくく、潰瘍の原因となるため、足に合った靴ずれしない靴を選ぶことが大切です。選びやすい理由:靴選びの重要性は一般的な健康維持の観点からも理解しやすいため。混同注意:おしゃれな靴やデザイン性のみを重視する傾向と、足の保護という医学的観点を混同しないこと。
- 4. 糖尿病性末梢神経障害がある患者が素足で過ごすと、床の異物による小さな傷や、低温熱傷、乾燥によるひび割れなど、様々な外傷のリスクが高まります。感覚障害のため、これらの傷に気づきにくく、感染症や潰瘍に進行する可能性があります。正しくは:保護のために室内でも靴下やスリッパを着用し、外出時は必ず靴を履く。選びやすい理由:自宅でリラックスしたい、通気性が良い方が健康的だと考える、あるいは足を自由にしたいという願望。混同注意:健康な人の「素足で開放的に過ごすのが良い」という感覚と、糖尿病患者の足の保護の必要性を混同する。
- 5. 爪を足の指の先端よりもかなり短く切りすぎると、深爪になり皮膚を傷つけたり、陥入爪の原因となることがあります。糖尿病患者では、わずかな傷も感染や潰瘍に繋がりやすいため避けるべきです。正しくは:爪は足の指の先端と同じくらいの長さにまっすぐ切る(スクエアオフ)。選びやすい理由:爪が短い方が清潔である、あるいは引っかかりにくく安全であると誤解することがある。混同注意:手の爪の切り方や、衛生面のみを重視しすぎて深爪によるリスクを見過ごすこと。
国試ポイント
糖尿病性足病変の予防のためのフットケア指導の具体的な内容を理解しているかが問われています。特に、感覚障害がある患者の足の保護と観察の重要性がポイントです。
混同注意
一般的な健康な人へのフットケアと、糖尿病性末梢神経障害のある患者へのフットケアの区別が重要です。糖尿病患者では、感覚障害や血行障害があるため、より厳重な注意と保護が必要です。
次に同じ論点が出たら
糖尿病患者の足の観察、靴の選択、清潔保持、爪切り、保温など、各フットケア項目が「足の保護」と「合併症予防」の観点から適切かを判断します。
関連知識
糖尿病性足病変の3大要因(神経障害、血管障害、感染)、足病変のリスクアセスメント(Semmes-Weinsteinモノフィラメント検査など)、足病変の早期発見と治療の重要性。