精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉において、精神科病院で隔離中の患者に対し、治療上で必要な場合に制限できるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
精神保健福祉法では、隔離中の患者に対する制限事項が定められています。その中で、家族等との面会は治療上の必要に応じて制限できるとされています(精神保健福祉法第37条)。一方で、信書の発信、退院請求、人権擁護機関の職員との連絡は、患者の権利として保護されており、治療上の必要性があっても原則として制限できません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。精神保健福祉法において、隔離中の患者の家族等との面会は、治療上の必要から制限される場合があります。正しくは:親族との面会選びやすい理由:患者の治療に直接影響する行為として、面会制限は理解しやすい選択肢。混同注意:他の選択肢も患者の行動制限に見えるため、どれが「治療上の必要」で制限可能か判断が難しい。
- 2. 患者からの信書の発信(手紙の送付)は、精神保健福祉法によって原則として制限できないとされています。治療上の必要性がある場合でも、この権利は強く保護されます。正しくは:患者からの手紙の送付は原則として制限できない。選びやすい理由:手紙の内容によっては治療に影響すると考えがちだが、法律上は保護される。混同注意:患者の外部との連絡手段が、すべて治療上の理由で制限できると誤解しやすい。
- 3. 患者からの退院請求は、精神保健福祉法に基づく患者の権利であり、治療上の必要によって制限されることはありません。審査を経て適切に判断されるべきものです。正しくは:患者からの退院の申請は、いかなる場合も制限できない。選びやすい理由:隔離されている状況では、退院請求も難しくなると考えがち。混同注意:入院形態や隔離といった状態と、退院請求権との関係性を混同しやすい。
- 4. 人権擁護に関する行政機関の職員との電話連絡は、患者の権利擁護のために非常に重要であり、精神保健福祉法によって制限できないと明確に定められています。正しくは:人権擁護に関する行政機関職員との電話連絡は、決して制限できない。選びやすい理由:外部との連絡はすべて制限可能と誤解しがち。混同注意:「治療上の必要性」という言葉で、すべての行動が制限できると誤って解釈してしまう。
国試ポイント
精神保健福祉法における、精神科病院での行動制限の具体的内容と、患者の権利として特に保護される事項を正確に理解しているかが問われる。特に、何が制限可能で、何が制限できないかを見極める知識が必要。
混同注意
信書の発信や行政機関職員との連絡は、一見すると治療に影響を与えかねない行為と捉えられがちですが、これらは患者の権利として手厚く保護されている点を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
隔離以外の行動制限(身体拘束など)についても、その要件と制限可能な行為、制限できない行為について学習を深める。
関連知識
精神保健福祉法第37条(行動制限)、医療保護入院、措置入院、任意入院、患者の権利擁護。