養護者による虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者が、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律〈高齢者虐待防止法〉に基づき通報する先として正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
高齢者虐待防止法第7条第1項は、「養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない」と定めています。したがって、養護者による高齢者虐待が疑われる場合の通報先は市町村が基本となります。市町村は、通報を受けて必要な調査や支援を行う責任を負います。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。高齢者虐待防止法第7条において、養護者による高齢者虐待を発見した者は、市町村または都道府県に通報する義務が定められています。特に市町村は、地域における高齢者虐待対応の第一義的な窓口となります。
- 2. 警察署は虐待事案で緊急性や犯罪性が高い場合に連携する機関ですが、直接的な通報義務の一次窓口ではありません。原則としては市町村に通報し、市町村が必要に応じて警察と連携します。正しくは:緊急性が高い場合や身体への危険が差し迫っている場合には警察への通報も検討されますが、高齢者虐待防止法に基づく通報義務の主要な窓口は市町村です。選びやすい理由:虐待が犯罪行為であるという認識から、警察が適切だと感じるかもしれません。混同注意:緊急時の警察への通報と、法に基づく高齢者虐待の通報先との区別。
- 3. 消防署は火災や救急の対応を担う機関であり、高齢者虐待の通報先としては適切ではありません。正しくは:消防署は火災や救急活動を行う機関であり、高齢者虐待の通報先には該当しません。選びやすい理由:緊急事態全般に対応するイメージから、漠然とした緊急性のある状況で選択してしまうかもしれません。混同注意:緊急通報ダイヤル119の役割と、高齢者虐待の専門的な通報先との区別。
- 4. 訪問看護事業所は医療・看護サービスを提供する機関であり、高齢者虐待の通報を受け付け、対応する法的義務のある機関ではありません。発見した場合は、事業所として市町村に通報すべき立場です。正しくは:訪問看護事業所は虐待の事実を発見した場合、市町村に通報する義務があります。事業所自体が通報先となるわけではありません。選びやすい理由:高齢者と日常的に接する専門職であるため、虐待の相談先として適切だと誤解するかもしれません。混同注意:高齢者ケアの専門職であることと、高齢者虐待通報の公的窓口との区別。
国試ポイント
高齢者虐待防止法における通報義務の履行と、適切な通報先の理解が問われています。特に、通報の一次窓口がどこであるかを正確に把握しているかが重要です。
混同注意
緊急性の高い事案における警察への通報と、高齢者虐待防止法に基づく一般的な通報先の区別。また、高齢者と接する専門職(訪問看護師など)が通報先であると誤解するケースもあります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、施設の従事者による虐待の場合の通報先や、通報後の市町村の対応(立ち入り調査、一時保護など)に関する知識が問われる可能性があります。
関連知識
高齢者虐待防止法における市町村・都道府県の役割(相談・通報の受付、事実確認、立入調査、一時保護など)。また、施設従事者による虐待の場合は、その施設を所管する市町村または都道府県に通報することになります。