患者の自立支援で適切なのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
患者さんの自立を支援するためには、必要な知識を提供し、患者さんが主体的に意思決定できるようサポートすることが重要です。また、患者さん自身の価値観やこれまでの生活習慣を尊重し、個別性に配慮した支援を行うことで、自己効力感を高め、自律的な生活への移行を促します。看護師が一方的に目標を設定したり、優位な立場をとったりすることは、患者さんの主体性を阻害するため不適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。患者さんの自立を促すためには、疾患や治療、セルフケアに関する正確な知識を提供し、理解を深めてもらうことが重要です。知識の不足は不安や誤った行動につながりやすいため、これを補うことは自律支援の基盤となります。正しくは:患者さんに必要な情報を提供し、理解を促進する。選びやすい理由:単に知識を教え込むだけでは自律支援にならないと考えるかもしれないが、必要な知識は自律のための前提となる。混同注意:一方的な情報提供と勘違いする可能性があるが、患者さんのペースや理解度に合わせて行うことが前提。
- 2. 正解。患者さんの生活背景や価値観、習慣を尊重することは、主体性を引き出し、個別性のある支援を行う上で不可欠です。病前からの生活習慣を可能な範囲で維持できるよう支援することは、患者さんのQOL向上にもつながり、自立を促します。正しくは:患者さんのこれまでの生活スタイルや価値観を尊重し、可能な限り継続できるよう配慮する。選びやすい理由:病状によっては生活習慣の変更が必要な場合もあるため、全てを尊重できるわけではないと誤解するかもしれない。混同注意:病前の生活習慣が不適切であった場合、それを全て尊重することではないと考えるかもしれないが、あくまで「尊重する」ことが重要。
- 3. 自立支援の目標は、患者さん自身が主体的に参加し、目標設定プロセスに関与することが不可欠です。看護師が一方的に目標を設定すると、患者さんの主体性やモチベーションが低下し、自立支援の効果が薄れてしまいます。正しくは:支援目標は、患者さんと看護師が共に話し合い、合意の上で設定する。選びやすい理由:看護師が専門的な視点から目標設定をリードすることは適切だと感じるかもしれない。混同注意:目標設定の方向性を示すことと、目標を一方的に決定することの違いが混同されやすい。
- 4. 自立支援では、患者さんの「できること」や強みに焦点を当て、それを最大限に活かすポジティブなアプローチが効果的です。できないことにばかり注目すると、患者さんの自信喪失や意欲の低下を招き、自立を阻害する可能性があります。正しくは:患者さんの「できること」や強みに着目し、自己効力感を高める支援を行う。選びやすい理由:問題を解決するためには、できない部分を改善する必要があると感じるかもしれない。混同注意:課題の抽出と、その課題を乗り越えるための支援と、患者の能力不足を指摘することとの区別がつきにくい。
- 5. 自立支援は、患者さんと看護師が対等なパートナーシップを築く関係性が理想的です。看護師が優位な立場をとると、患者さんは依存的になりやすく、主体的な意思決定や行動が妨げられ、自立が困難になります。正しくは:支援者である看護師と患者は対等な関係を築き、協働する。選びやすい理由:専門職として指導的な立場にあるべきだと考えるかもしれない。混同注意:専門知識の提供と、人間関係における優位性の混同。
国試ポイント
患者さんの自立支援における看護師の役割、特に患者中心のケアとエンパワーメントの概念を理解しているかが問われます。知識提供、生活習慣の尊重、共同での目標設定、患者の強みに着目する視点が重要です。
混同注意
自立支援と指導、管理の区別。特に、正しい知識の提供と一方的な情報提供、生活習慣の尊重と不適切な習慣の是正のバランスで迷いやすい。
次に同じ論点が出たら
この患者さんが自立した生活を送るために、次にどのような具体的な支援計画を立案すべきか。
関連知識
患者中心のケア、エンパワーメント、自己効力感、アドヒアランス、個別性、共同意思決定(SDM)