呼びかけに反応はないが正常な呼吸がみられる傷病者に対して、まず行うべき対応はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
意識障害がありながらも正常な呼吸がある傷病者の場合、舌根沈下による気道閉塞や嘔吐物による窒息のリスクが高い。回復体位は、これらのリスクを軽減し、気道を確保するために最も優先されるべき対応である。
選択肢ごとの解説
- 1. 意識がない傷病者で呼吸が保たれていても、下肢挙上は呼吸状態の改善に直接寄与せず、嘔吐物による窒息のリスクを増大させる可能性があるため不適切です。正しくは:下肢を挙上するのではなく、気道確保と嘔吐物による窒息予防のために回復体位をとるべきです。選びやすい理由:ショック時の対応として下肢挙上を連想するかもしれませんが、意識のない状態での優先順位は気道確保と窒息予防です。混同注意:ショックと意識障害時の対処法の混同。
- 2. 正常な呼吸が確認されている傷病者に対して胸骨圧迫を行う必要はありません。胸骨圧迫は心停止が疑われる場合に行うべき処置です。正しくは:正常な呼吸がある場合は胸骨圧迫は不要です。選びやすい理由:心肺蘇生の手順全体を想起し、反射的に胸骨圧迫を連想するかもしれませんが、呼吸の有無を再確認することが重要です。混同注意:呼吸の有無の判断と心肺蘇生開始のタイミングの混同。
- 3. 正解。呼びかけに反応はないが正常な呼吸がある傷病者は、意識障害により舌根沈下や嘔吐物による窒息のリスクがあります。回復体位をとることで、気道が確保され、嘔吐物による窒息を予防できます。正しくは:この選択肢は正しいです。選びやすい理由:特別な処置を急ぎがちですが、基本的な気道確保と窒息予防が最優先です。混同注意:AEDの使用など、より高度な処置と回復体位の優先順位の混同。
- 4. AEDは心室細動などの不整脈による心停止時に使用する医療機器です。この傷病者には正常な呼吸がみられており、心停止の状態ではないため、AEDの装着は適切ではありません。正しくは:AEDは正常な呼吸がない心停止の傷病者に使用します。選びやすい理由:救急処置のイメージからAEDが連想されるかもしれませんが、適用条件が異なります。混同注意:意識障害と心停止の鑑別、およびAEDの適用条件の混同。
国試ポイント
意識障害があり、自発呼吸がある傷病者に対する初期対応の基本(気道確保、窒息予防)を理解しているか。
混同注意
胸骨圧迫(心停止時の対応)やAED装着(心停止・不整脈時の対応)と、意識障害時の気道確保・窒息予防のための回復体位の優先順位。
次に同じ論点が出たら
回復体位をとった後も呼吸状態の変化に注意し、必要に応じて呼吸や循環の再評価を行う。救急隊への連絡と情報伝達。
関連知識
一次救命処置(BLS)の手順、意識レベルの評価(JCS, GCS)、回復体位の具体的な取り方と目的。