妊婦の感染症と児への影響の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
風疹ウイルスが妊娠初期に母親から胎盤を介して胎児に感染すると、胎児の発生途中の器官形成に影響を与え、特に水晶体形成期の感染は白内障を引き起こす可能性があります。これは先天性風疹症候群の主要な症状の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。妊娠初期の風疹ウイルス感染は、胎児に先天性風疹症候群を引き起こし、白内障はその主要な三主徴(白内障、先天性心疾患、難聴)の一つであるため、この組み合わせは正しい。選びやすい理由:先天性風疹症候群は国試で頻出であり、その主要な症状である白内障との組み合わせは知識として定着しているため。混同注意:先天性風疹症候群の他の症状(心疾患、難聴)や、他のTORCH症候群の症状。
- 2. 性器ヘルペスウイルスは主に産道感染により新生児に脳炎、皮膚・眼・口腔粘膜の病変(SEM型)、播種型感染などを引き起こし、聴力障害は典型的ではない。聴力障害はサイトメガロウイルス感染症や風疹でみられる。正しくは:性器ヘルペス → 脳炎、皮膚・眼・口腔粘膜の病変、播種型感染症選びやすい理由:ウイルス感染症であることから何らかの神経学的影響があると考えやすいが、具体的に新生児ヘルペス感染症の主要症状が何であるかを正確に覚えていない場合。混同注意:サイトメガロウイルス感染症や風疹による聴力障害。
- 3. トキソプラズマ症は、胎児に水頭症、脈絡網膜炎、脳内石灰化などの症状を引き起こすことが知られているが、先天性心疾患は典型的ではない。先天性心疾患は風疹の主要症状の一つである。正しくは:トキソプラズマ症 → 水頭症、脈絡網膜炎、脳内石灰化選びやすい理由:TORCH症候群の一つであるため、何らかの奇形を引き起こすという漠然とした知識から選びやすい。先天性心疾患も比較的よくある先天異常であるため。混同注意:風疹による先天性心疾患。
- 4. 性器クラミジア感染症は主に産道感染により新生児に結膜炎や肺炎を引き起こすが、小頭症は典型的ではない。小頭症はサイトメガロウイルス感染症やジカウイルス感染症でみられる。正しくは:性器クラミジア感染症 → 新生児結膜炎、肺炎選びやすい理由:クラミジアも妊娠中の感染症として知られているため、何らかの胎児影響を連想しやすい。しかし、その影響は主に産道感染によるものであり、中枢神経系への影響は一般的ではない。混同注意:サイトメガロウイルス感染症やジカウイルス感染症による小頭症。
国試ポイント
妊娠中の感染症による胎児・新生児への影響(特に先天性風疹症候群、TORCH症候群、産道感染)について、具体的な疾患と症状の組み合わせを覚える。
混同注意
各感染症と、それに伴う胎児・新生児への影響が複数あるため、主要なものと特徴的な症状の組み合わせを正確に覚えることが重要です。
次に同じ論点が出たら
妊娠中の感染症の問題が出た場合、まず感染時期(妊娠初期か後期か、産道感染か)と、その感染症が持つ臓器親和性を考慮し、特徴的な胎児・新生児への影響を判断する。
関連知識
TORCH症候群(トキソプラズマ症、Other infections<梅毒、B型肝炎、パルボウイルスB19など>、風疹、サイトメガロウイルス感染症、ヘルペスウイルス感染症)として一括して記憶する。また、産道感染による影響(性器ヘルペス、B群溶連菌、クラミジアなど)も重要。