Cushing〈クッシング〉症候群の成人女性患者にみられるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
クッシング症候群では、コルチゾール過剰による性ホルモンのバランス異常(性腺刺激ホルモン抑制、アンドロゲン増加など)が生じるため、成人女性において月経不順や無月経などの月経異常が高頻度で認められます。これはクッシング症候群の診断において重要な身体所見の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. クッシング症候群では、むしろ赤血球増加症(多血症)を呈することが多く、貧血は一般的ではありません。コルチゾール過剰はエリスロポエチンの産生を刺激する可能性があります。正しくは:多血症選びやすい理由:一般的な慢性疾患や栄養不良で貧血がよく見られるため、選択しやすいかもしれませんが、クッシング症候群の直接的な症状ではありません。混同注意:他の内分泌疾患や慢性炎症性疾患に伴う貧血
- 2. 正解。クッシング症候群による糖質コルチコイドの過剰分泌は、性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)の分泌抑制やアンドロゲン増加を引き起こし、月経不順や無月経といった月経異常を成人女性患者に高頻度で引き起こします。選びやすい理由:月経周期は女性の健康状態を示す重要な指標であり、多くの疾患で影響を受けるため、正答として選びやすいです。
- 3. クッシング症候群では、コルチゾールの過剰作用により体幹性肥満や満月様顔貌、バッファローハンプ(水牛様脂肪沈着)など、特徴的な脂肪分布の変化を伴う体重増加がみられます。正しくは:体重増加選びやすい理由:一部の慢性疾患や代謝亢進状態では体重減少が見られるため、誤って選択する可能性があります。混同注意:甲状腺機能亢進症など、体重減少を引き起こす他の内分泌疾患
- 4. クッシング症候群自体が直接的に肝機能低下を引き起こす主要な原因ではありません。むしろ高血糖や脂質異常症、高血圧など、関連する代謝異常から非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)を引き起こす可能性はありますが、肝機能「低下」が直接的な主要症状ではありません。正しくは:肝機能低下は主要な症状ではない。高血糖や脂質異常症によるNAFLDのリスクがある。選びやすい理由:様々な全身疾患が肝臓に影響を与えるため、一般的な健康問題として選びやすいかもしれませんが、クッシング症候群の特異的な症状ではありません。混同注意:薬物性肝障害やウイルス性肝炎など、肝機能低下をきたす他の原因
国試ポイント
クッシング症候群の主要な臨床症状、特に女性における内分泌学的影響について正確に理解しているかを問う問題です。特徴的な身体所見(満月様顔貌、中心性肥満、皮膚線条など)だけでなく、全身的な代謝・内分泌系への影響も把握している必要があります。
混同注意
体重減少(実際は増加)、貧血(実際は多血症傾向)、高血糖や高血圧などの代謝性合併症と直接的な臓器障害の混同
次に同じ論点が出たら
クッシング症候群の他の特徴的な身体所見や代謝性合併症(高血糖、高血圧、骨粗鬆症など)について問われる可能性があります。また、副腎皮質機能亢進症の原因(下垂体性クッシング病、異所性ACTH産生腫瘍、副腎腫瘍など)や鑑別診断も重要です。
関連知識
クッシング症候群の主な症状(満月様顔貌、中心性肥満、高血圧、糖尿病、皮膚線条、骨粗鬆症、易感染性、筋力低下、精神症状、多毛、月経異常など)、診断基準、治療法(手術、薬物療法)。