日常生活自立支援事業のサービス内容で正しいのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
日常生活自立支援事業は、判断能力が不十分な人が地域で安心して生活できるよう、福祉サービスの利用援助、日常的な金銭管理援助、重要書類の預かりなどのサービスを提供するものです。選択肢1の「住民票の提出手続きを支援すること」は行政手続きの援助に、選択肢5の「銀行口座からの現金の払い出しを行うこと」は金銭管理援助にそれぞれ該当します。一方、福祉用具の貸与は介護保険サービス、身元保証は本事業の範囲外、自家用車の売買契約は財産処分の法的行為であり、いずれも本事業の直接的なサービス内容ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。日常生活自立支援事業は、利用者本人が判断能力の低下などにより、福祉サービスの利用手続きや公共料金の支払い、行政機関への届け出といった日常生活に必要な手続きを行うことが困難な場合に、その手続きを支援するサービスを提供します。住民票の届出は行政手続き支援に該当します。
- 2. 福祉用具の貸与は、主に介護保険制度や障害者総合支援法に基づくサービスであり、日常生活自立支援事業が直接的に福祉用具を貸し出すことはありません。正しくは:福祉用具の購入や貸与に関する契約内容の確認や手続きの支援を行うことは、サービス内容に含まれ得ます。選びやすい理由:高齢者や障害を持つ人の生活を支援するという点では関連性があるため、誤って選びやすいです。混同注意:介護保険制度の福祉用具貸与サービスや、障害者総合支援法に基づく補装具費の支給などと混同しやすいです。
- 3. 日常生活自立支援事業は、利用者に入院が必要となった際の手続きの支援は行いますが、保証人としての法的責任を伴う身元保証を行うことは原則としてありません。正しくは:入院手続きに関する助言や書類作成の支援、または身元保証に関する適切な相談機関への紹介などは、サービス内容に含まれます。選びやすい理由:判断能力が不十分な方が安心して医療を受けられるよう支援するという点で、関連があるように感じられるため、選びやすい選択肢です。混同注意:成年後見制度における後見人の身上監護権の範囲や、地域の見守り活動などと混同しやすいです。
- 4. 自家用車の売買契約のような、利用者の財産に大きな変動をもたらす法律行為は、利用者本人の意思決定が重要であり、日常生活自立支援事業の支援範囲を超えます。このような行為は、成年後見制度などが適切に機能するべき領域です。正しくは:契約内容の確認、契約書作成の支援、または契約に関する相談対応など、契約行為の支援は含まれる場合がありますが、事業者が直接契約を行うことはありません。選びやすい理由:利用者の財産に関する支援と捉え、金銭管理の延長線上にあると誤解する可能性があります。混同注意:成年後見制度における後見人の財産管理権限と混同しやすいです。
- 5. 正解。日常生活自立支援事業の主要なサービスの一つに、日常的な金銭管理援助があります。これには、預貯金の出し入れ、公共料金や医療費、家賃などの支払い手続きの代行が含まれます。
国試ポイント
日常生活自立支援事業の目的、対象者、具体的なサービス内容を正確に理解し、他の関連制度(成年後見制度、介護保険制度など)との役割分担を区別できるかが問われます。
混同注意
成年後見制度、任意後見制度、介護保険制度、障害者総合支援法に基づくサービス、地域包括支援センターの機能。
次に同じ論点が出たら
今後、日常生活自立支援事業の対象者の具体的な事例を挙げ、利用できるサービスや、他の制度(成年後見制度など)への移行が必要となるケースなど、より実践的な判断能力が問われる問題が出題される可能性があります。また、各サービスがどの制度に属するのかを正確に判別する知識も引き続き重要です。
関連知識
日常生活自立支援事業は、社会福祉法に基づき、主に都道府県および指定都市社会福祉協議会が実施主体となって運営されています。対象者は認知症高齢者、知的障害者、精神障害者などで、判断能力が不十分ながらも契約内容を理解しうる人が原則です。サービスは利用者との契約に基づき提供され、判断能力の程度に応じて支援内容が決定されます。