もやもや病について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
もやもや病は、内頸動脈終末部やその周辺の主要な脳動脈が進行性に狭窄・閉塞し、虚血を補うために細い血管(もやもや血管)からなる側副血行路が形成される疾患である。この側副血行路が特徴的な煙のような血管像を呈するため、「もやもや病」と名付けられた。
選択肢ごとの解説
- 1. 脳内の動脈と静脈の異常な連結は脳動静脈奇形(AVM)の特徴であり、もやもや病の病態ではない。正しくは:脳内の動脈と静脈の異常な連結(奇形)は脳動静脈奇形(AVM)の病態である。選びやすい理由:「脳血管の異常」という共通点から、他の血管奇形と混同しやすいため。混同注意:脳動静脈奇形(AVM)
- 2. もやもや病の主な原因血管は内頸動脈終末部とその近傍であり、浅側頭動脈の狭窄が直接的な原因となることはない。浅側頭動脈は脳虚血に対する血行再建術(STA-MCA bypass)のドナー血管として利用されることはある。正しくは:もやもや病は内頸動脈終末部やその周辺の主要な脳動脈が狭窄・閉塞する病態である。選びやすい理由:浅側頭動脈が脳血行再建術で用いられることから、疾患と関連があるように誤解されやすいため。混同注意:脳血行再建術における血管の選択
- 3. 正解。もやもや病は、脳の血流が不足する状態を補うために、既存の細い血管が拡張したり、新たに血管が新生したりして側副血行路が形成されることが病態生理の中核をなす。この側副血行路が「もやもや血管」と呼ばれる。選びやすい理由:これが正しい記述であるため、適切な医学知識があれば選びやすい。
- 4. もやもや病とポリオウイルス感染の直接的な関係は確立されていない。ポリオウイルスは脊髄の運動ニューロンを障害するウイルスである。正しくは:ポリオウイルスへの感染は、ポリオ(急性灰白髄炎)の原因であり、もやもや病とは関連がない。選びやすい理由:ウイルス感染が多くの疾患の原因となることから、関連があるかもしれないと漠然と考える可能性があるため。混同注意:ウイルス性疾患一般、ポリオ
- 5. もやもや病はウィリス動脈輪を含む主要脳動脈の狭窄・閉塞が特徴であるが、血栓による急性の閉塞が単独で発生するのではなく、進行性の狭窄・閉塞が主体である。また、動脈硬化による血栓性閉塞とは病態が異なる。正しくは:もやもや病はウィリス動脈輪を構成する主要な脳動脈(内頸動脈終末部、前大脳動脈近位部、中大脳動脈近位部など)が進行性に狭窄・閉塞する疾患である。選びやすい理由:ウィリス動脈輪が脳血流の重要な供給路であることから、その閉塞が脳虚血につながるという点で、関連があるように思われるため。混同注意:アテローム血栓性脳梗塞
国試ポイント
もやもや病の病態生理、特に脳血管の狭窄と側副血行路形成のメカニズムを理解することが重要である。また、代表的な症状や合併症も押さえておく。
混同注意
脳動静脈奇形(AVM)やその他の脳血管障害(例:脳梗塞、動脈瘤)との鑑別が重要である。もやもや病は進行性の動脈狭窄と側副血行路形成が特徴であり、AVMのような先天的な動脈と静脈の直接的な短絡とは異なる。
次に同じ論点が出たら
もやもや病に関する問題が出た場合、「内頸動脈系の狭窄・閉塞」と「側副血行路の形成」というキーワードに注目して判断する。
関連知識
もやもや病は特発性(原因不明)とされるが、一部の症候性もやもや病(例:ダウン症候群、神経線維腫症1型、バセドウ病など)も存在する。症状は虚血発作(一過性脳虚血発作、脳梗塞)と出血発作(脳出血、くも膜下出血)の両方があり、小児では虚血型、成人では出血型が多い傾向がある。