橈骨神経で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
橈骨神経は腕神経叢の後神経束から分枝し、上腕の後ろを下行して前腕の伸筋群や腕橈骨筋などを支配します。また、手背の橈側や指の背側の一部の皮膚感覚を司ります。選択肢2と5は、この橈骨神経の解剖学的特徴と機能に合致しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 誤りです。円回内筋は正中神経の支配を受けています。橈骨神経は主に伸筋群を支配します。正しくは:橈骨神経は円回内筋を支配しません。選びやすい理由:前腕の回内運動に関わる筋肉であるため、腕の主要な神経である橈骨神経と結びつけてしまいやすいかもしれません。混同注意:正中神経と橈骨神経の支配筋、特に前腕の屈筋群と伸筋群の区別が曖昧な場合に混同しやすいです。
- 2. 正解。正しいです。腕橈骨筋は上腕骨外側上顆から橈骨茎状突起にかけて走行し、肘関節の屈曲を補助する筋で、橈骨神経の支配を受けています。
- 3. 誤りです。前骨間神経は正中神経の深枝であり、橈骨神経から分枝するのは後骨間神経(橈骨神経深枝の続き)です。正しくは:橈骨神経は後骨間神経を枝として出しています。選びやすい理由:前腕の深い部分を走行する神経であるため、「骨間神経」という名称の類似性から、前と後の区別がつきにくく、橈骨神経の枝と誤認しやすいです。混同注意:前骨間神経(正中神経の枝)と後骨間神経(橈骨神経の枝)の名称と、それぞれがどの主要神経から分枝するかについて混同しやすいです。
- 4. 誤りです。橈骨神経の感覚枝(浅枝)は、主に手背の橈側半分と、母指から環指橈側半分にかけての背側指節(Dorsal aspect of proximal and middle phalanges)の皮膚感覚を支配します。手掌の感覚は主に正中神経と尺骨神経が担当します。正しくは:橈骨神経は手背の橈側と母指から環指橈側の背側指節の皮膚感覚を支配します。選びやすい理由:手の広範囲な感覚に関わるため、どの領域を支配しているのかが曖昧になりやすく、手掌も含まれると誤解しやすいです。混同注意:正中神経、尺骨神経、橈骨神経がそれぞれ手のどの領域の皮膚感覚を支配するかについて混同しやすいです。特に手のひら側と甲側の区別。
- 5. 正解。正しいです。橈骨神経は腕神経叢の構成要素である後神経束の主要な終末枝の一つです。
国試ポイント
この問題は、橈骨神経の起始(腕神経叢からの分枝)、支配筋、および支配感覚領域に関する基本的な知識を問うています。特に、他の主要な神経(正中神経、尺骨神経)との比較において、どの筋肉や感覚領域を橈骨神経が担当するかを正確に理解しているかが重要です。
混同注意
正中神経と橈骨神経の支配筋(特に前腕の屈筋と伸筋、回内筋)、前骨間神経と後骨間神経の分枝元、および手掌と手背における各神経の皮膚感覚支配領域が混同されやすい点です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、腕神経叢から分枝する主要な5つの末梢神経(筋皮神経、腋窩神経、正中神経、尺骨神経、橈骨神経)それぞれについて、どの神経束から分枝するか、主要な支配筋と支配感覚領域を正確に区別できるかを確認することが重要です。また、各神経の損傷部位によって生じる特徴的な麻痺症状についても復習しておくと良いでしょう。
関連知識
腕神経叢の各神経束(外側神経束、内側神経束、後神経束)から分枝する主な神経とその支配(筋、感覚)。橈骨神経麻痺(下垂手、下垂指)時の症状と、その原因となる損傷部位(例:上腕骨骨折時の合併症)。