体温で正しいのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
体温調節は生命維持に不可欠な機能であり、そのメカニズムには熱産生、熱放散、受容、中枢による制御が含まれます。1. 肝臓は代謝活動が非常に活発な臓器であり、栄養素の代謝過程で多くの熱を産生します。これは体温維持における重要な熱源の一つです。2. 体温受容器は、皮膚だけでなく、深部体温を感知するために腹腔内の肝臓や腸、脊髄などにも存在します。これらの情報が視床下部に送られ、全身の体温調節が行われます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。肝臓は代謝活動が非常に活発な臓器であり、多くの生化学反応が行われる過程で大量の熱を産生します。これは基礎代謝における熱産生において重要な役割を果たします。
- 2. 正解。深部体温を感知する受容器は、中枢神経系(視床下部、脊髄)だけでなく、肝臓や腸などの腹腔内臓器にも広く分布しており、これらが協調して体温調節中枢に情報を提供します。
- 3. 体温調節の中枢は視床ではなく、視床下部にあります。視床は感覚情報の中継点としての役割が主です。正しくは:体温を調整する中枢は視床下部に位置する。選びやすい理由:視床と視床下部は脳の深い部分にあり、名称も似ているため混同しやすい。混同注意:視床(感覚の中継)と視床下部(自律神経系の中枢、体温調節、内分泌調節など)の機能。
- 4. 発汗は自律神経の働きによる「生理的体温調節反応」です。行動性体温調節反応は、衣類の着脱や涼しい場所への移動など、意識的な行動によって体温を調節する方法を指します。正しくは:発汗は、生理的体温調節反応の一つである。選びやすい理由:体温を下げるための重要な手段であるため、広義の「行動」と捉えてしまいがちだが、ここでは生理的か行動的かの区別が問われている。混同注意:生理的体温調節(発汗、皮膚血管拡張・収縮、ふるえなど)と行動性体温調節(環境を変える行動)。
- 5. 運動などによる温熱性発汗は、主に「エクリン腺」から分泌されます。アポクリン腺は特定の部位(腋窩、陰部など)に存在し、精神的ストレスや性的興奮によって分泌され、匂いの原因となることが多いです。正しくは:運動時に生じる汗は、主にエクリン腺から分泌される。選びやすい理由:汗腺の種類が複数あることは知っていても、どちらが運動性発汗に関わるか曖昧な場合、選択肢として選びやすい。混同注意:エクリン腺(全身、温熱性・精神性発汗)とアポクリン腺(腋窩、陰部、精神性・性的興奮による発汗、匂いの原因)。
国試ポイント
体温調節の基本的な生理学知識(熱産生器官、受容器の場所、中枢の場所、発汗の種類と腺、体温調節反応の分類)が問われています。特に視床と視床下部、エクリン腺とアポクリン腺の区別は頻出です。
混同注意
視床と視床下部の機能の混同。生理的体温調節反応と行動性体温調節反応の混同。エクリン腺とアポクリン腺の役割の混同。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出たら、体温調節に関わるホルモン(甲状腺ホルモン、カテコラミン)や、特定の疾患(甲状腺機能亢進症/低下症など)における体温変化、あるいは環境温度と体温調節反応の関係性(例:寒冷環境でのふるえ、褐色脂肪組織による熱産生)についても確認すると良いでしょう。
関連知識
熱産生のメカニズム(基礎代謝、筋肉運動、食事誘発性熱産生)。熱放散のメカニズム(伝導、対流、放射、蒸発)。体温調節の中枢である視床下部の働き(前部視床下部:熱放散、後部視床下部:熱産生)。発熱のメカニズムと体温調節機能の関連。