疾病発症の外因のうち、物理的要因はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第60回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
紫外線は電磁波であり、熱や放射線、音、振動などと同様に物理的エネルギーとして生体に作用するため、物理的要因に分類されます。他の選択肢は、化学物質(鉛、喫煙の成分、アルコール)や生物(肺炎球菌)に該当します。
選択肢ごとの解説
- 1. 鉛は重金属であり、体内に取り込まれることで毒性を示す化学的要因です。正しくは:物理的要因ではなく、化学的要因である。選びやすい理由:環境中の有害物質として認識されやすいですが、その作用機序は化学反応に基づくため、物理的ではありません。混同注意:環境要因という大きな枠組みの中で、物理的要因・化学的要因・生物学的要因の区別が混同されやすいです。
- 2. 喫煙によって体内に摂取されるタールやニコチンなどは、化学物質として作用し、疾病を引き起こします。正しくは:物理的要因ではなく、化学的要因(および生活習慣要因)である。選びやすい理由:一般的な健康への悪影響として広く知られているため、漠然と疾病要因と考えがちですが、直接的な原因は化学物質です。混同注意:生活習慣要因や行動要因と混同しやすいですが、直接的な発病機序としては、タバコに含まれる化学物質が作用します。
- 3. 正解。紫外線は電磁波という物理的エネルギーの一種で、細胞のDNAに損傷を与え、皮膚がんや白内障などの原因となります。熱や放射線、音、振動などと同様に物理的要因に分類されます。
- 4. 肺炎球菌は細菌という病原微生物であり、体内で増殖して感染症を引き起こす生物学的要因です。正しくは:物理的要因ではなく、生物学的要因である。選びやすい理由:感染症の主要な原因であるため、疾病要因としては非常に重要ですが、分類が異なります。混同注意:生物学的要因と物理的要因の区別ができていない場合に誤って選択してしまう可能性があります。
- 5. アルコール(エタノール)は、肝臓への影響など、化学物質としての作用によって健康被害をもたらします。正しくは:物理的要因ではなく、化学的要因である。選びやすい理由:飲酒という行為と結びつきやすいため、生活習慣要因と捉えがちですが、本質は化学物質(エタノール)の作用です。混同注意:化学的要因と生活習慣要因の区別が曖昧になりやすい項目です。
国試ポイント
疾病発症の外因(原因)に関する基本的な分類(物理的、化学的、生物学的、社会心理学的など)の理解度が問われます。具体的な例示から、それがどのカテゴリーに属するかを正確に判断できる必要があります。
混同注意
物理的要因と化学的要因、あるいは生活習慣要因と化学的要因の区別が曖昧になりがちです。特に「喫煙」や「アルコール」は生活習慣としての側面も強いですが、直接的な疾病原因としての作用機序は化学物質によるものです。
次に同じ論点が出たら
次回、同様の論点が出題された場合、選択肢が示されたときにそれが「物理的」「化学的」「生物学的」「社会心理学的」のいずれに該当するかを瞬時に判断できるように、各カテゴリーの代表的な例を整理しておきましょう。
関連知識
物理的要因には、放射線(X線、γ線)、温度(熱中症、凍傷)、気圧(高山病)、音(騒音性難聴)、振動、電磁波(紫外線、電離放射線)などがあります。化学的要因には有害金属、農薬、食品添加物、医薬品、大気汚染物質など。生物学的要因には細菌、ウイルス、真菌、寄生虫などがあります。