IADLの評価法はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
FAI(Frenchay Activities Index)と老研式活動能力指標は、ともに買い物、料理、金銭管理、公共交通機関の利用といった、より複雑で高次な日常生活活動である手段的日常生活活動(IADL)の自立度を評価するための代表的な尺度です。他の選択肢は、基本的日常生活活動(ADL)や包括的な機能評価、あるいは小児のADLを評価するものであり、IADLの評価法としては適切ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。フランス式活動指数(FAI)は、主に脳卒中後の患者の手段的日常生活活動(IADL)の独立性や頻度を評価するために開発された尺度です。買い物、料理、外出などの活動が含まれ、IADLの評価法として適切です。
- 2. PULSES評価は、主に高齢者の機能的状態を評価するための指標であり、身体的状態、上肢機能、下肢機能、感覚機能、排泄機能、社会支援の6項目で構成されます。特定のIADL項目を直接詳細に評価するものではなく、より広範な機能障害の程度を捉えることを目的としています。正しくは:PULSES評価は、身体機能や社会支援を含む包括的な機能評価尺度であり、IADLを直接評価するものではありません。選びやすい理由:ADLの評価尺度の一つとして知られているため、ADLとIADLの区別が曖昧な場合に選ばれる可能性があります。混同注意:ADL評価尺度(Barthel Indexなど)や、より広範な機能評価尺度と混同しやすいです。
- 3. WeeFIM(小児用機能的自立度評価表)は、乳幼児から7歳までの小児を対象とした機能評価尺度です。セルフケア、移動、コミュニケーション、社会的認知などの項目で構成され、基本的日常生活活動(ADL)と認知機能の評価が中心であり、IADLを直接評価するものではありません。正しくは:WeeFIMは、小児の基本的日常生活活動(ADL)と認知機能を評価する尺度です。選びやすい理由:FIMという名称からADL評価に関連すると考えられるため、一般的なADL評価尺度の知識がある場合、選択肢の一つとして検討される可能性があります。混同注意:成人版のFIMや、他の基本的日常生活活動(ADL)評価尺度と混同しやすいです。
- 4. Katz Index of Independence in Activities of Daily Livingは、入浴、着衣、トイレ使用、移動、排泄コントロール、摂食の6つの基本的日常生活活動(BADL)に焦点を当てた評価尺度です。手段的日常生活活動(IADL)は含まれていません。正しくは:Katz Indexは、基本的日常生活活動(BADL)の評価尺度です。選びやすい理由:ADLの代表的な評価尺度の一つであるため、IADLも含むと誤解されやすいです。ADLとIADLの区別が曖昧な場合に選びやすいでしょう。混同注意:IADL評価尺度(Lawton IADLスケールなど)と混同しやすいです。
- 5. 正解。老研式活動能力指標は、日本の高齢者を対象に開発された評価尺度で、主にIADL(手段的日常生活活動)の自立度を評価します。特に、買い物、食事の準備、金銭管理、公共交通機関の利用などの活動が含まれており、IADL評価法として適切です。
国試ポイント
国家試験では、ADLとIADLの概念の明確な区別、およびそれぞれの代表的な評価尺度について問われることが多いです。各尺度が具体的にどのような活動を評価対象としているのか、また対象年齢層についても理解しておく必要があります。「2つ選べ」形式では、正確な知識が求められます。
混同注意
ADL(基本的日常生活活動)とIADL(手段的日常生活活動)の概念、およびそれぞれの代表的な評価尺度(例: Barthel IndexとLawton IADLスケール、Katz Indexと老研式活動能力指標)が混同されやすいです。また、ADLとIADL以外の包括的機能評価尺度(PULSESなど)も区別が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合は、各評価尺度の具体的な評価項目や対象者、評価目的を正確に把握しているかを確認し、ADLとIADLのどちらを評価する尺度なのかを判断できるかが問われるでしょう。また、評価結果の解釈や、実際の臨床場面での活用法についても問われる可能性があります。
関連知識
ADL(基本的日常生活活動)の評価尺度(Barthel Index、Katz Index、FIMなど)、FIM(機能的自立度評価表)、Lawton IADLスケール、認知症の評価尺度(MMSE、HDS-Rなど)。