ICFにおける「参加」の評価に最も関連する情報はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第58回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
職業適性は、個人が社会的な役割である「仕事と雇用」という主要な生活領域にどの程度関与できるか(参加の可能性)を直接的に評価する情報であるため、ICFにおける「参加」の評価に最も関連性が高い。
選択肢ごとの解説
- 1. 教育歴は、その人の過去の学習経験を示すものであり、ICFにおける「参加」(現在の生活状況への関与)を直接的に評価する情報とは異なります。参加に影響を与える要因の一つではありますが、評価の主要な情報ではありません。正しくは:「現在の学業への参加度」などであれば、参加の評価に関連します。選びやすい理由:教育も参加領域の一つであるため、関連があるように見えます。混同注意:参加の領域としての「教育」と、過去の経歴としての「教育歴」が混同されやすいです。
- 2. 住環境はICFの「環境因子」に分類され、個人の参加を促進または阻害する要因となりますが、それ自体が「参加」の度合いや質を直接評価する情報ではありません。正しくは:「住環境がその人の地域活動への参加に与える影響」であれば、参加の評価と関連しますが、住環境そのものではありません。選びやすい理由:環境因子は参加に大きく影響するため、重要だと感じやすいです。混同注意:環境因子が参加に与える影響と、環境因子そのものが参加であるという誤解。
- 3. 正解。職業適性の評価は、ICFにおける「参加」(特に主要な生活領域である「仕事と雇用」への関与)の可能性や、どのような職務に就けるかという具体的な情報を提供します。これは、個人が社会的な役割を果たし、生産的な活動に参加するための重要な側面を直接的に示すため、「参加」の評価に最も関連する情報と言えます。
- 4. 認知機能はICFの「心身機能」に分類され、様々な活動や参加の基盤となりますが、それ自体が「参加」を直接評価するものではありません。正しくは:「認知機能が低下していることで、社会活動への参加がどの程度制限されているか」という文脈であれば関連します。選びやすい理由:認知機能の低下は参加に大きな影響を与えるため、重要だと感じやすいです。混同注意:参加の前提条件となる心身機能と、参加そのものの区別。
- 5. セルフケア能力はICFの「活動」に分類される基本的な日常生活動作であり、個人の生活状況への「参加」そのものとは異なります。参加はより広範な社会的役割や生活領域への関与を指します。正しくは:「セルフケア能力が向上することで、地域活動への参加機会がどのように拡大するか」という文脈であれば関連します。選びやすい理由:日常生活における重要な要素であるため、参加と混同されやすいです。混同注意:個人が行う「活動」と、社会や生活状況に「関与する」参加の区別。
国試ポイント
ICFの各構成要素(心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子、個人因子)の定義と、それぞれの要素に具体的にどのような情報が該当するかを理解しているかが問われる問題。特に「活動」と「参加」の違いが重要。
混同注意
「活動」と「参加」は混同されやすい。活動は「個人の課題遂行」、参加は「生活場面への関与」と区別される。また、参加を阻害・促進する「環境因子」や、参加の基盤となる「心身機能」と参加そのものを混同しないように注意が必要。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、与えられた情報が「活動」なのか「参加」なのか、または「環境因子」「心身機能」のいずれに分類されるかを正確に見極める力が問われる。特に具体例を挙げた選択肢の場合、それがどのレベルの概念を指すのかを判断する。
関連知識
ICFの各構成要素の定義と具体例。活動能力と参加の具体的な評価指標(例:FIMの社会性項目は参加に近い、COPMは参加を重視している)。