排痰法はどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
体位ドレナージは、重力を用いて分泌物を末梢気道から中枢気道へ移動させることで喀出しやすくする手技であり、特定の体位で実施します。スクイージングは、呼気時に胸郭を圧迫することで、気道内の気流速度を上げ、分泌物の移動を促進させる手技です。これらはいずれも痰の排出を直接的に促すための理学療法として適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. メンデルソン手技は、嚥下障害に対する嚥下訓練手技であり、嚥下時の喉頭挙上を促し、誤嚥を防止することを目的としています。痰の排出を直接的に促すものではありません。正しくは:嚥下障害に対する嚥下訓練手技である。選びやすい理由:呼吸器系のトラブルに関連する手技と誤解されやすいため。混同注意:痰の排出を促す理学療法、特に呼吸介助法。
- 2. 正解。体位ドレナージは、重力を利用して気道内の分泌物を中枢気道に移動させ、喀出を容易にする理学療法であり、痰の排出促進に有効です。選びやすい理由:直接的な痰の排出促進効果が分かりやすいため。混同注意:特定の呼吸法。
- 3. 正解。スクイージングは、患者の呼気時に胸郭を圧迫することで気道内の気流速度を増加させ、気道壁から分泌物を剥離・移動させる理学療法であり、痰の排出促進に有効です。選びやすい理由:呼吸介助法の一つとして広く認識されているため。混同注意:チェストパーカッションやバイブレーションなどの他の排痰介助手技。
- 4. 口すぼめ呼吸は、呼気をゆっくりと長く行うことで気道内圧を高め、気道の虚脱を防ぎ、ガス交換効率を改善することを目的とした呼吸法です。呼吸困難の軽減には有効ですが、痰の排出を直接的に促すものではありません。正しくは:呼吸困難軽減のための呼吸法である。選びやすい理由:呼吸器系のリハビリテーションの一環として行われるため、痰の排出にも関連すると誤解されやすい。混同注意:排痰を直接促す呼吸法(例:ハフィング)。
- 5. ヤコブソン法(漸進的筋弛緩法)は、全身の筋肉の緊張と弛緩を繰り返すことで、身体のリラクセーションを促す手技です。精神的な緊張緩和や身体の疲労回復に用いられますが、痰の排出を直接的に促すものではありません。正しくは:リラクセーションのための手技である。選びやすい理由:身体的なリハビリテーションの一部として行われることがあるため、呼吸器系にも影響があると誤解されやすい。混同注意:呼吸困難時のリラクセーション法や、他の身体リハビリテーション手技。
国試ポイント
呼吸器疾患における痰の喀出を促すための理学療法(体位ドレナージ、スクイージング、ハフィング、PEP療法など)の種類と適応、禁忌を覚える。
混同注意
痰の排出を促す手技と、呼吸困難を軽減する呼吸法、嚥下障害に対する手技を混同しやすい。それぞれの目的と機序を区別して覚える必要がある。
次に同じ論点が出たら
痰の排出を促す治療法が問われた際は、直接的に気道分泌物の移動を助ける、あるいは喀出を容易にする作用があるかを判断基準とする。
関連知識
呼吸困難に対する理学療法(口すぼめ呼吸、腹式呼吸)、嚥下障害に対する手技(メンデルソン手技、嚥下反射促進手技)、リラクセーション法(ヤコブソン法)。