職場の作業に近い13種類の課題から構成される職業評価はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
マイクロタワー法(Micro-TOWER)は、実際の職場での業務に近い13種類の作業サンプル課題から構成される職業評価システムです。これには、事務作業、軽作業、機械操作など多岐にわたる課題が含まれ、クライエントの職業能力(作業速度、正確性、集中力、指示理解力など)を客観的に評価するために用いられます。
選択肢ごとの解説
- 1. これは主に作業の持続性や処理能力、性格特性などを評価する心理検査であり、職場に近い具体的な作業課題を複数含む職業評価バッテリーではありません。正しくは:これは精神作業能力検査であり、職業評価バッテリーとは異なる。選びやすい理由:作業能力を測る点で職業評価と関連するが、直接的な職場作業の評価ではない。混同注意:職業適性検査全般と混同しやすい。
- 2. これは一般職業適性を測定する検査で、10種類の下位検査(例:言語、数理、空間、手先の器用さなど)から構成されますが、職場に近い具体的な作業課題ではなく、基礎的な適性能力を評価するものです。正しくは:これは基礎的な職業適性能力を測る検査であり、職場作業課題の評価ではない。選びやすい理由:職業評価でよく使われる検査のため、選択肢として魅力的。混同注意:特定の職業評価バッテリーと混同しやすい。
- 3. これは障害者が就職に際して準備できているかを確認するためのチェックリストであり、具体的な作業課題の実施による職業評価バッテリーとは異なります。正しくは:これは就職準備度を確認するリストであり、作業課題による評価ではない。選びやすい理由:就職支援の文脈で用いられるため、職業評価と関連すると感じやすい。混同注意:職業評価と就職支援のツールを混同しやすい。
- 4. 正解。マイクロタワー法は、現実の職場環境をシミュレーションした13種類の作業サンプル(ペーパーワーク、組立作業、機械操作など)を通じて、クライエントの職業能力を多角的に評価するシステムです。正しくは:正解です。
- 5. これは動作分析の標準時間測定法であり、作業方法の改善や効率化のために用いられますが、個人の職業能力を評価する職業評価バッテリーとは異なります。正しくは:これは作業分析・時間測定法であり、職業評価バッテリーではない。選びやすい理由:作業効率や動作分析という点で「作業」に関連するため、職業評価と錯覚しやすい。混同注意:作業測定技法と職業評価ツールを混同しやすい。
国試ポイント
職業評価の種類とそれぞれの特徴、特に具体的な作業課題を用いた評価バッテリーの名前と内容が問われています。各評価ツールの目的と構成を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
職業適性検査(GATBなど)や精神作業能力検査(内田クレペリン)は職業評価と関連が深いため混同しやすいですが、これらは基礎能力や特性を測るものであり、実際の職場作業に特化した課題群を持つ評価バッテリーとは異なります。また、就職準備リストや作業測定法(MODAPTS20)も目的が異なるため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、各職業評価バッテリーが「何を目的とし」「どのような内容(課題の種類や数など)で構成されているか」に注目して選択肢を検討してください。特に、具体的な作業課題をシミュレートするタイプの評価システムを問う問題が多い傾向にあります。
関連知識
職業評価バッテリーには、マイクロタワー法の他に、VEER(Valpar Component Work Sample System)、JEVS(Jewish Employment and Vocational Service Work Sample System)などがあります。それぞれの特徴や評価項目を比較して理解しておくことが望ましいです。また、職業リハビリテーションにおける職業評価の位置づけや目的についても関連知識として重要です。