頸椎の伸展に作用する筋はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
頸板状筋は、頸椎の棘突起から起こり、横突起に付着する筋肉で、単独で収縮すると同側に頸椎を回旋・側屈させ、両側で収縮すると頸椎を伸展させます。選択肢の中で頸椎の伸展に直接作用するのは頸板状筋のみです。
選択肢ごとの解説
- 1. 頸長筋は主に頸椎の屈曲、側屈、対側回旋に作用します。伸展作用はありません。正しくは:頸長筋は頸椎の屈曲、側屈、対側回旋に作用します。選びやすい理由:頸部に位置するため、頸部の動き全般に関わると誤解しやすいかもしれません。混同注意:同じ頸部の深層筋である頸板状筋などと混同しやすいですが、作用が異なります。
- 2. 頭長筋は主に頭部の屈曲、頸椎の屈曲に作用します。伸展作用はありません。正しくは:頭長筋は頭部の屈曲、頸椎の屈曲に作用します。選びやすい理由:頸部に位置するため、頸部の動き全般に関わると誤解しやすいかもしれません。混同注意:頸長筋と同様に深層の屈筋群に分類され、伸展とは逆の作用を持ちます。
- 3. 正解。頸板状筋は頸椎の伸展、同側への側屈、同側への回旋に作用する筋肉です。正しくは:正解です。頸板状筋は頸椎の伸展に強く関与します。選びやすい理由:頸板状筋は板状筋群の一部であり、その作用を正確に理解しているかが問われます。混同注意:頭板状筋と混同すると、頭部と頸部のどちらの伸展かを間違える可能性がありますが、頸板状筋は頸椎の伸展です。
- 4. 後斜角筋は主に頸椎の側屈、軽い屈曲、第一肋骨の挙上(呼吸補助)に作用します。伸展作用はありません。正しくは:後斜角筋は頸椎の側屈、軽い屈曲、第一肋骨の挙上(呼吸補助)に作用します。選びやすい理由:頸部の外側にあるため、多くの頸部運動に関わるように感じられるかもしれませんが、伸展は主な作用ではありません。混同注意:他の斜角筋(前斜角筋、中斜角筋)と同様に、側屈や呼吸補助が主な作用であり、伸展とは異なります。
- 5. 前頭直筋は主に環椎後頭関節の屈曲(頭部の屈曲)に作用します。頸椎の伸展作用はありません。正しくは:前頭直筋は環椎後頭関節の屈曲(頭部の屈曲)に作用します。選びやすい理由:「直筋」という名前から、まっすぐな動き、つまり伸展に関わると錯覚しやすいかもしれませんが、これは屈曲筋です。混同注意:後頭直筋(大・小)は頭部の伸展に作用しますが、前頭直筋は屈曲筋であり、名前が似ているため混同しやすいです。
国試ポイント
頸部の主要な筋とその作用を正確に理解しているかを問う問題です。特に屈曲筋と伸展筋、側屈・回旋筋を区別できるかが重要となります。
混同注意
頸部の筋は数が多く、また名前が似ているものも多いため、個々の筋の起始・停止だけでなく、具体的な作用(屈曲、伸展、側屈、回旋、またはそれらの組み合わせ)をしっかりと関連付けて覚える必要があります。特に『頭』と『頸』のどちらに作用するのか、屈曲と伸展のどちらか、という点で混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
この問題の類題が出た場合、まず『屈曲』か『伸展』か、そして『頭』の動きか『頸』の動きか、という大まかな作用の方向と部位を判断基準にすると良いでしょう。その上で、具体的な筋肉の名前と、その筋の主な作用の組み合わせを正確に照合できるかを確認します。
関連知識
頸部の筋群は、表層から深層まで多層構造をなしており、それぞれの層で異なる主要な作用を持つことが多いです。深層筋は姿勢保持や微細な動きに、表層筋は大きな動きや外力への抵抗に関与します。頸板状筋は、広背筋や僧帽筋と同じく、体幹部から頸部へ走行する板状筋群の一部であり、姿勢制御に重要な役割を果たします。また、呼吸補助筋としての斜角筋群の役割や、頭部を動かす筋と頸部を動かす筋の区別も重要です。