日常生活活動の評価で自記式の評価法はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
老研式活動能力指標は、高齢者の生活機能の評価において、対象者自身が記入する形式の自記式評価法です。IADL(手段的日常生活活動)を評価する項目が中心となっており、回答者が自身の能力を自己申告する点が特徴です。PULSESスケール、バーセルインデックス、障害老人の日常生活自立度判定基準、カッツADLインデックスはいずれも専門職が対象者を評価する他記式の評価法であり、自記式ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. PULSESスケールは、医療専門家が患者の状態を評価する他記式の評価法です。身体機能、上肢機能、自己介護、排泄機能、精神状態、社会性の6項目を評価します。正しくは:他記式の評価法です。選びやすい理由:ADL評価に関連するツールであるため、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:PULSESは機能予後予測によく用いられるため、ADL評価全般と混同しやすいです。
- 2. バーセルインデックスは、食事、移動、入浴など日常生活の基本的な動作能力を、医療専門家が観察や聴取に基づいて評価する他記式の評価法です。正しくは:他記式の評価法です。選びやすい理由:ADL評価の代表的なツールであり、頻繁に耳にするため、詳細を問われずに選択してしまう可能性があります。混同注意:ADL評価のゴールドスタンダードの一つであるため、自記式か他記式かの区別が曖昧な場合、選択肢として魅力的です。
- 3. 正解。老研式活動能力指標は、高齢者の手段的ADL(IADL)や社会参加能力を評価するために開発された自記式の質問票です。対象者自身が質問に回答することで、生活機能の状況を把握します。正しくは:この選択肢は正しいです。
- 4. 障害老人の日常生活自立度判定基準は、主に介護保険制度における要介護認定や、医療機関での入院・施設入所の際に、専門職が利用者の状況を判定するために用いられる他記式の評価法です。正しくは:他記式の評価法です。選びやすい理由:これも高齢者のADLに関連する評価として広く知られているため、自記式と混同する可能性があります。混同注意:自立度を判定するという点で、対象者の能力を評価することと関連しますが、あくまで専門家が判定するものです。
- 5. カッツADLインデックスは、入浴、更衣、排泄など基本的なADLの自立度を、医療専門家が観察や聴取に基づいて評価する他記式の評価法です。正しくは:他記式の評価法です。選びやすい理由:ADL評価の初期の代表的な尺度であり、基本的なADLを評価するため、自記式と誤解する可能性があります。混同注意:バーセルインデックスと同様に、ADL評価の非常に有名な尺度であるため、自記式か他記式かの区別が曖昧な場合に選択されがちです。
国試ポイント
ADL評価に関する多様な尺度の名称と、それぞれの評価形式(自記式か他記式か)を正確に理解しているかを問う問題です。特に代表的な評価法の基本的な特徴を把握していることが重要です。
混同注意
ADL評価尺度は数多く存在し、それぞれの目的、評価項目、そして評価形式(自記式か他記式か、観察か質問か)が異なるため、これらの特性を混同しやすいです。特に、有名な尺度であっても、具体的な評価形式を意識していないと誤答につながります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、評価尺度の名称だけでなく、『誰が(対象者か専門家か)』『どのように(観察か質問票か)』評価するのかという点に注目して選択肢を吟味する必要があります。また、各尺度が評価するADLのレベル(基本的ADLかIADLか)も問われる可能性があります。
関連知識
ADL評価の目的と意義、基本的なADLと手段的ADL(IADL)の違い、代表的なADL評価尺度の概要(開発者、評価項目、特徴)、評価形式(自記式、他記式、観察、面接、質問票)の種類とそれぞれの利点・欠点。