右下腿の外側面を図に示す。矢印の筋の作用で正しいのはどれか。2つ選べ。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・4番
解説
下図の矢印は、下腿の外側に位置する腓骨筋群(長腓骨筋および短腓骨筋)を指しています。これらの筋肉の主要な作用は、足関節の底屈と外がえしです。長腓骨筋は第1中足骨および内側楔状骨に付着し、足底を横断することで足関節の底屈と外がえしに寄与します。短腓骨筋は第5中足骨粗面に付着し、主に足関節の外がえしに関与します。選択肢1「足関節の底屈」と選択肢4「足関節の外がえし」が、腓骨筋群の作用として正しいです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。腓骨筋群(長腓骨筋、短腓骨筋)は、主に足関節の底屈に寄与します。特に長腓骨筋は、底屈と外がえしの両方に大きく関与します。
- 2. 足関節の背屈は、主に前脛骨筋や長趾伸筋、長母趾伸筋の作用です。腓骨筋群は背屈作用を持ちません。正しくは:足関節の背屈は前脛骨筋などの作用である。選びやすい理由:足関節の動きに関連する筋肉として、迷う可能性がある。混同注意:前脛骨筋など足関節背屈筋群の作用と混同しやすい。
- 3. 足関節の内がえしは、主に前脛骨筋や後脛骨筋の作用です。腓骨筋群は内がえしではなく外がえしに作用します。正しくは:足関節の内がえしは前脛骨筋や後脛骨筋の作用である。選びやすい理由:足関節の回外運動の一部として、足関節の動きとして選択肢に挙げられやすい。混同注意:足関節の外がえし(腓骨筋群の作用)と混同しやすい。
- 4. 正解。腓骨筋群(長腓骨筋、短腓骨筋)は、主に足関節の外がえしに強く作用します。長腓骨筋は下腿外側から足底を横断し、短腓骨筋は第5中足骨に付着して外がえしを担います。
- 5. 第2~5指の伸展は、主に長趾伸筋や短趾伸筋の作用です。腓骨筋群は足指の伸展には関与しません。正しくは:第2~5指の伸展は長趾伸筋などの作用である。選びやすい理由:下腿の筋肉が足指の動きにも関与すると思われがち。混同注意:長趾伸筋など足指伸展筋の作用と混同しやすい。
国試ポイント
下腿の主要な筋肉とその作用を正確に理解しているかが問われます。特に、類似する動きを持つ筋肉や、作用が混同されやすい筋肉について、それぞれの解剖学的特徴と機能的役割を区別できるかが重要です。
混同注意
前脛骨筋(足関節背屈・内がえし)、後脛骨筋(足関節底屈・内がえし)、長趾伸筋(足関節背屈・足指伸展)など、下腿の他の筋肉の作用と混同しやすい。特に、底屈と背屈、内がえしと外がえしは逆の運動であるため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題では、他の下腿筋(例:前脛骨筋、後脛骨筋、長趾伸筋、下腿三頭筋)が矢印で示され、その作用が問われる可能性があります。また、画像ではなく症状から損傷筋を特定させる形式も考えられます。
関連知識
長腓骨筋は足底の横アーチの維持にも関与する。足関節の安定性や、歩行時の足部の動きに深く関与する。足関節の捻挫では、腓骨筋群の損傷もよく見られる。