肩関節外転150°の時の肩甲上腕関節外転角度で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
肩関節の外転運動は、肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節の協調によって行われる(肩甲上腕リズム)。このリズムは、一般的に肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節が2:1の割合で寄与するとされている。したがって、総外転角度が150°の場合、肩甲上腕関節の寄与は約100°(150° × 2/3)となる。
選択肢ごとの解説
- 1. この角度では、肩甲上腕リズムを考慮すると、肩関節全体の150度外転に対して肩甲上腕関節の寄与が少なすぎます。正しくは:肩関節の全体的な運動に対し、肩甲上腕関節はより大きな角度を占めます。選びやすい理由:小さい角度が記憶に残りがちな場合、選んでしまうかもしれません。混同注意:肩甲胸郭関節の動きと混同することがあります。
- 2. 肩甲上腕リズムでは、肩関節全体の外転150度に対して肩甲上腕関節の寄与はもっと大きくなります。正しくは:肩関節の全体的な運動に対し、肩甲上腕関節はより大きな角度を占めます。選びやすい理由:肩甲上腕リズムの初期段階の比率を思い出し、それが全体に適用されると誤解する可能性があります。混同注意:他の関節の寄与度と混同することがあります。
- 3. 肩甲上腕リズムに基づくと、肩関節全体の150度外転のうち、肩甲上腕関節の関与は通常この角度より大きくなります。正しくは:肩甲上腕関節は、肩関節の総外転角度の大部分を占めます。選びやすい理由:正確な比率を覚えていない場合、中間的な選択肢として選んでしまう可能性があります。混同注意:大雑把な1:1や2:1の比率の記憶と実際の角度が一致しない場合に混同しやすいです。
- 4. 正解。肩関節の外転運動は、肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節の協調運動(肩甲上腕リズム)によって行われます。一般的に、肩関節外転180度の場合、肩甲上腕関節が120度、肩甲胸郭関節が60度寄与するとされています。この比率は2:1です。外転150度の場合、この比率を適用すると、肩甲上腕関節の寄与は約100度(150度 × 2/3)となり、肩甲胸郭関節の寄与は約50度(150度 × 1/3)となります。したがって、100度が最も適切な選択肢です。
- 5. 肩関節全体が150度外転している場合、肩甲上腕関節が120度を占めるとすると、肩甲胸郭関節の寄与が30度となり、これは通常の肩甲上腕リズム(2:1)よりも肩甲上腕関節の比率が高すぎます。120度は肩関節が180度外転した際の肩甲上腕関節の寄与として知られています。正しくは:この角度は、肩関節の最大外転(180度)時に肩甲上腕関節が担う角度に近いです。選びやすい理由:肩甲上腕関節の最大可動域の一部として120度という数字がよく挙げられるため、それがそのまま回答になると錯覚するかもしれません。混同注意:肩関節の総外転角度と、その中の肩甲上腕関節の最大寄与度を混同しやすいです。
国試ポイント
肩関節の運動学、特に肩甲上腕リズムにおける各関節の寄与度を正確に理解しているかが問われている。総外転角度に対する肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節の比率(2:1)を覚えておくことが重要。
混同注意
肩関節の総外転角度と、肩甲上腕関節単独の可動域、または肩甲胸郭関節の寄与度を混同しやすい。特に、180度外転時の肩甲上腕関節の寄与(120度)と混同するミスが多い。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、まず『肩甲上腕リズムの比率(2:1)』を思い出し、次に『総運動角度』から『各関節の寄与角度』を計算できるかを確認する。また、初期段階の運動と最終段階の運動における比率の変化も問われる可能性があるため、詳細な知識の確認が必要。
関連知識
肩甲上腕リズムは、最初の約30度の外転では主に肩甲上腕関節が動き、それ以降は2:1の比率で協調的に動くとされる。挙上初期に回旋腱板が働き、三角筋と協調することでスムーズな挙上を可能にする。この運動の障害はインピンジメント症候群などに繋がる。