48歳の男性。右利き。脳梗塞で左片麻痺。この患者のSOAPによる作業療法記録(別冊No. 6)を別に示す。記入箇所で適切でないのはどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第60回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
SOAP記録はS(主観的情報)、O(客観的情報)、A(評価・分析)、P(計画)の4つの項目で構成されます。下図に示す記録において、①、②、③、④はそれぞれS, O, A, Pの項目に該当し、SOAP記録の構成要素として適切です。しかし、⑤はSOAPの基本的な4項目に含まれないため、この形式での記載は不適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 「S」(主観的情報)には、患者自身が訴える情報(発言、症状、悩みなど)を記載します。この項目は患者の主観的な訴えを記録するのに適切です。正しくは:患者の主観的な訴えを具体的に記載する。選びやすい理由:SOAP形式の基本的な理解があれば、Sが主観的情報であることは明白なため、誤りとは考えにくいです。混同注意:O(客観的情報)と混同することはありません。Sは主観、Oは客観と明確に区別されます。
- 2. 「O」(客観的情報)には、療法士が観察・測定した事実やデータ、他職種からの情報など、客観的に評価できる情報を記載します。この項目は客観的な情報を記録するのに適切です。正しくは:評価尺度や測定結果、観察事実を具体的に記載する。選びやすい理由:SOAP形式の基本的な理解があれば、Oが客観的情報であることは明白なため、誤りとは考えにくいです。混同注意:S(主観的情報)と混同することはありません。Oは客観、Sは主観と明確に区別されます。
- 3. 「A」(評価・分析)には、SとOの情報に基づいて、患者の状態や問題点、目標達成度などを作業療法士が分析・解釈した内容を記載します。この項目は分析結果を記録するのに適切です。正しくは:SとOの情報に基づいた問題点や解釈を具体的に記載する。選びやすい理由:SとOの情報から導き出される評価や解釈であり、適切な記載項目と判断されます。混同注意:P(計画)と混同することが稀にありますが、Aは現状の評価・分析、Pは今後の具体的な計画と区別されます。
- 4. 「P」(計画)には、Aで導き出された問題点や目標に対して、今後具体的にどのような介入を行うかを記載します。短期目標や長期目標の設定、具体的な介入内容、頻度などが含まれます。この項目は今後の計画を記録するのに適切です正しくは:具体的な介入内容や目標を記載する。選びやすい理由:評価・分析に基づいた今後の行動計画であり、適切な記載項目と判断されます。混同注意:A(評価・分析)と混同することが稀にありますが、Pは今後の具体的な計画、Aは現状の評価・分析と区別されます。
- 5. 正解。SOAP形式の記録は、主観的情報(S)、客観的情報(O)、評価・分析(A)、計画(P)の4つの要素で構成されます。⑤の項目は、通常SOAP記録に含まれるべき項目ではなく、この形式において記載が適切ではありません。正しくは:SOAP記録はS, O, A, Pの4項目で構成されるため、⑤のような追加項目は原則として設けません。必要に応じてPの項目内に詳細を記述するか、別の報告書で扱うべきです。選びやすい理由:SOAPの基本構造を理解していれば間違いなく選べる選択肢です。他の選択肢はSOAPの各項目に対応しているため、迷うことは少ないでしょう。混同注意:SOAP以外の記録形式や、SOAPに付随する他の書類(例:目標設定用紙など)の項目と混同する可能性があります。SOAPの基本原則を理解していれば混同は避けられます。
国試ポイント
SOAP記録の基本的な構成要素(S, O, A, Pがそれぞれ何を指すか)を理解しているか、そしてSOAP記録が4つの主要項目で構成されていることを知っているかが問われています。特に、SOAP以外の項目が記録の中に紛れ込んでいる場合にそれを見抜けるか、という応用力が試されています。
混同注意
SOAPの各項目が具体的にどのような情報を記載するのか、その内容が混同されることがあります。例えば、患者の訴え(S)と療法士の観察(O)、評価(A)と計画(P)の区別などです。また、SOAP以外の記録様式や、SOAP記録に付随する追加情報とSOAP自体を混同する可能性もあります。
次に同じ論点が出たら
今後SOAP記録に関する問題が出題された場合、各項目に記載すべき情報の具体例が提示され、その適切性を判断する問題や、SOAP記録を作成する際の注意点(例:主観を入れすぎない、具体的な行動計画を示すなど)を問う問題が考えられます。また、複数の情報からSOAPの各項目を適切に記述する問題も出題される可能性があります。
関連知識
SOAP記録の各項目の詳細な記載内容、記録の目的、法的文書としての重要性。医療記録の原則(正確性、客観性、簡潔性など)。その他、POS(問題志向型システム)におけるSOAPの意義。