痙直型四肢麻痺を呈する脳性麻痺児の姿勢保持の発達順で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
痙直型四肢麻痺児は、原始反射の残存や筋緊張の異常により、定型発達とは異なる姿勢保持発達を示します。まず、Bの仰臥位での正中位保持(生後2〜3ヶ月頃)が基本となり、次いでAの腹臥位での上肢支持による頭部挙上(生後3〜4ヶ月頃)が可能になります。その後、Eの腹臥位での肘支持(生後4〜5ヶ月頃)へと進み、さらに安定した腹臥位保持へと移行します。Cの座位保持(生後6〜8ヶ月頃)は体幹の抗重力伸展活動が発達してから、Dの四つ這い(生後7〜9ヶ月頃)はさらに協調性と体幹の安定性が必要となるため、これらが順に続くのが妥当な発達段階です。
選択肢ごとの解説
- 1. Aの腹臥位での頭部挙上よりBの仰臥位での正中位保持が早期に獲得されるため、この順序は誤りです。正しくは:B→Aの順がより適切です。選びやすい理由:Aは比較的早期の姿勢であり、Bとの前後関係が曖昧に感じられることがあります。混同注意:定型発達における寝返り前の段階と混同しやすいですが、脳性麻痺では個々の獲得時期が変動します。
- 2. Aの腹臥位での頭部挙上よりBの仰臥位での正中位保持が早期に獲得されるため、この順序は誤りです。正しくは:B→Aの順がより適切です。選びやすい理由:AとBの前後関係の理解が不十分な場合、選択しやすいです。混同注意:早期発達の各段階の前後関係の理解が不十分な場合に誤りやすいです。
- 3. B→A→C→E→Dの順序は、C(座位保持)がE(腹臥位での肘支持)より早期に来ているため誤りです。腹臥位での安定した支持機能が座位保持の基礎となります。正しくは:EがCより前に来るべきです(B→A→E→C→D)。選びやすい理由:座位保持は比較的早期の獲得目標とされるため、腹臥位でのより詳細な発達段階より前に位置すると誤解しやすいです。混同注意:粗大運動発達の大きな節目(寝返り、座るなど)と、その間の細かい発達段階の順序とを混同しやすいです。
- 4. 正解。B(仰臥位での正中位保持)は最も早期に獲得される姿勢の一つで、体幹の安定化の基礎となります。次にA(腹臥位での上肢支持による頭部挙上)で抗重力伸展活動が発達し、E(腹臥位での肘支持)でより安定した腹臥位保持が可能となります。これらの腹臥位での安定化が進んだ後に、C(座位保持)へと移行し、最後にD(四つ這い)へと進むのが、痙直型四肢麻痺児の発達として適切な順序です。選びやすい理由:各姿勢が要求する発達段階を正しく理解していれば選択できます。混同注意:定型発達の知識を応用しつつ、脳性麻痺児の特性を考慮する必要があります。
- 5. B→A→E→D→Cの順序は、D(四つ這い)がC(座位保持)より早期に来ている点で誤りです。一般的に、座位の安定が四つ這いの前段階として必要です。正しくは:CがDより前に来るべきです(B→A→E→C→D)。選びやすい理由:四つ這いと座位保持の前後関係が混同しやすいため、選択肢として魅力的です。混同注意:粗大運動発達における座位と四つ這いの前後関係を混同しやすいです。
国試ポイント
脳性麻痺児の姿勢保持発達は、定型発達の順序を基本としつつも、筋緊張異常や原始反射の影響を考慮して理解することが重要です。特に、腹臥位での発達段階を細かく理解し、各姿勢がどのような身体機能の発達を必要とするかを覚える必要があります。
混同注意
定型発達の順序と混同しやすいが、脳性麻痺児の場合、特定の姿勢の獲得が遅延したり、異常なパターンで獲得されたりすることが特徴です。特に、痙直型四肢麻痺では、伸展パターンや非対称性が顕著になりやすいことを考慮する必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、まず各選択肢の姿勢が要求する身体能力(頭部・体幹の抗重力伸展、平衡反応、支持基底面など)を評価し、発達的な順序を考慮して判断します。特に、麻痺のタイプ(痙直型、アテトーゼ型など)が発達に与える影響を把握することが重要です。
関連知識
定型発達における粗大運動発達の順序(首すわり→寝返り→お座り→ハイハイ→つかまり立ち→一人歩き)と比較し、脳性麻痺児ではそれらがどのように変容するかを理解すると良いでしょう。また、原始反射(非対称性緊張性頸反射など)の残存が姿勢に与える影響も関連知識として重要です。