自律神経作用と支配する節前ニューロンの起始レベルとの組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第57回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
瞳孔散大筋の収縮は交感神経の作用であり、その節前ニューロンは胸髄上部(T1-T2)の側角に位置します。この情報は自律神経系の基本的な知識として重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 細気管支の収縮は副交感神経の作用であり、その節前ニューロンは迷走神経として脳幹(延髄)から起始します。頸髄ではありません。正しくは:細気管支の収縮 — 脳幹(延髄)選びやすい理由:呼吸器系が頸部に近いと勘違いしたり、脊髄の一部として捉えがちですが、迷走神経は脳神経です。混同注意:交感神経と副交感神経の区別、および脳神経と脊髄神経の区別。
- 2. 顔面の汗腺の発汗は交感神経の作用で、その節前ニューロンは胸髄上部(T1-T3)から起始し、上頚神経節を経て分布します。延髄は関与しません。正しくは:顔面の汗腺の発汗 — 胸髄上部(T1-T3)選びやすい理由:顔面への自律神経支配が脳幹から出ていると誤解しやすいですが、汗腺は交感神経支配です。混同注意:脳神経(特に顔面を支配する他の脳神経)と脊髄神経の支配領域の混同。
- 3. 消化管蠕動の亢進は副交感神経の作用であり、その節前ニューロンは主に迷走神経として脳幹(延髄)から起始します。仙骨神経(骨盤内臓神経)も一部関与しますが、腰髄は消化管蠕動の亢進には直接関与しません(交感神経抑制は別)。正しくは:消化管蠕動の亢進 — 脳幹(延髄)または仙髄選びやすい理由:消化管が腹部にあるため、腰髄が関係すると連想しやすいですが、主たる支配は迷走神経です。混同注意:交感神経と副交感神経の役割の混同。特に腸管運動における交感神経と副交感神経の拮抗作用の理解不足。
- 4. 正解。瞳孔散大筋の収縮は交感神経の作用です。この交感神経の節前ニューロンは胸髄上部(主にT1-T2)の側角から起始し、上頚神経節でニューロンを交代して瞳孔散大筋を収縮させます。したがって、胸髄が正しい起始レベルです。
- 5. 内尿道括約筋の収縮は、主に交感神経の作用によって促進され、その節前ニューロンは腰髄(L1-L2)から起始します。仙髄は、排尿反射に関わる外尿道括約筋の支配や膀胱収縮の副交感神経支配に関わりますが、内尿道括約筋の収縮自体は腰髄からの交感神経支配が主です。正しくは:内尿道括約筋の収縮 — 腰髄選びやすい理由:尿路系全体が仙髄と密接な関係にあるため、内尿道括約筋も仙髄支配と誤解しやすいです。混同注意:外尿道括約筋(体性神経)と内尿道括約筋(自律神経)の区別、および交感神経と副交感神経の尿路への作用の混同。
国試ポイント
自律神経の作用(交感神経・副交感神経)と、その節前ニューロンの起始レベル(脳幹、頸髄、胸髄、腰髄、仙髄)の正確な組み合わせが問われる典型的な問題です。特に、身体の各部位への支配神経がどのレベルから出ているかを詳細に理解している必要があります。
混同注意
自律神経の交感神経と副交感神経の作用、および中枢神経系におけるそれぞれの節前ニューロンの起始部位。特に、脳神経(迷走神経など)による支配と脊髄神経による支配の区別。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まず提示された作用が交感神経によるものか副交感神経によるものかを判断し、次にその神経系の節前ニューロンが中枢神経系のどのレベル(脳幹、胸髄、腰髄、仙髄)から起始するかを特定します。
関連知識
自律神経系の解剖学的特徴(節前ニューロン、節後ニューロン、神経節の位置)、交感神経系(胸腰髄系)と副交感神経系(脳幹仙髄系)の各臓器・器官への作用、瞳孔反射(対光反射、輻輳反射)、排尿排便機能の神経支配。