感覚検査について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
位置覚検査において、筋や腱を把持すると、受動的に動かすことで生じる筋・腱の伸張による固有受容器への刺激や、検査者の動きを被験者が視覚的に認識しやすくなり、純粋な位置覚の評価が困難になるため、指の側面を把持することが適切とされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。位置覚検査では、被験者に動かす方向を推測させないよう、原則として筋や腱に触れないように指の側面を把持します。これは、深部感覚の純粋な評価のために重要なポイントです。
- 2. 温冷覚検査では、皮膚の損傷や痛みを与えないよう、一般的に40〜45℃程度の温水と5〜10℃程度の冷水を使用します。80℃や0℃は刺激が強すぎます。正しくは:温冷覚検査には、一般的に40〜45℃程度の温水と5〜10℃程度の冷水を使用します。選びやすい理由:温度差が大きい方が感覚の有無が分かりやすい、という短絡的な思考から選んでしまう可能性があります。混同注意:感覚検査は強い刺激を与えるべきであるという誤解と混同する可能性があります。実際には痛みではなく、特定の感覚の閾値や識別能力を評価します。
- 3. 触覚検査(軽触覚)では、被験者に刺激の予測をさせないため、刺激を与える時間間隔は不規則にします。一定にすると予測によって正答率が上がることがあります。正しくは:触覚検査を行う際は、刺激を与える時間の間隔を不規則にします。選びやすい理由:検査の標準化という観点から、時間間隔を一定にすべきだと考えてしまう可能性があります。混同注意:検査の再現性や標準化と、被験者の予測を防ぐための工夫の区別が曖昧になっていると混同しやすいです。
- 4. 振動覚検査は、音叉による振動が骨を伝導して深部受容器に到達するかを評価するため、骨の隆起部(例:関節突起、脛骨粗面など)に当てて行います。筋腹は振動が伝わりにくいです。正しくは:振動覚検査では、骨の隆起部(例:関節突起、脛骨粗面など)に音叉を当てて評価します。選びやすい理由:感覚の有無を評価するという目的から、どこに当てても同じだと誤解してしまう可能性があります。混同注意:深部感覚と表在感覚の検査部位の選択の原則が混同されている可能性があります。
- 5. 静的2点識別覚検査は、主に皮膚の弁別能力を片側ずつ評価するものです。左右同時に刺激を与えるのは、両側同時刺激検査や消去現象の評価であり、目的が異なります。正しくは:静的2点識別覚検査は、通常、片側の皮膚の識別能力を評価するために行います。選びやすい理由:左右比較によってより客観的な評価ができると考えてしまう可能性があります。混同注意:静的2点識別覚検査と、両側同時刺激検査(extinction test)や左右差を比較する他の検査と混同している可能性があります。
国試ポイント
感覚検査の基本的な実施方法や注意点が問われる問題です。特に、検査手技の「なぜそうするのか」という理由まで理解しているかが重要です。
混同注意
各感覚検査の名称と目的、具体的な手技が混同されやすいです。特に、刺激の与え方(時間間隔、部位、温度など)に関する細かい知識が問われます。
次に同じ論点が出たら
次に類似問題が出た場合、各感覚検査の定義、目的、実施時の具体的な注意点(刺激の種類、部位、強度、時間間隔、被験者への指示方法など)を詳細に確認します。特に、誤りやすい選択肢がどのような誤解に基づいているかを分析します。
関連知識
温痛覚、触覚、圧覚、振動覚、位置覚、2点識別覚などの検査方法、およびそれぞれの感覚路(脊髄視床路、後索・内側毛帯路)の解剖学的な知識も関連します。