ワルファリンの作用を減弱させるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
ワルファリンは、ビタミンK依存性の凝固因子(II、VII、IX、X因子)の合成に必要なビタミンKエポキシド還元酵素の働きを阻害することで、抗凝固作用を発揮します。そのため、ビタミンKを摂取すると、ワルファリンの作用が拮抗され、抗凝固効果が減弱します。特にビタミンK3は合成のビタミンKであり、食品中のビタミンK1(フィロキノン)や腸内細菌が産生するビタミンK2(メナキノン)と同様に、ワルファリンの作用を減弱させます。
選択肢ごとの解説
- 1. ビタミンAはワルファリンの作用に直接的な減弱効果を示しません。脂溶性ビタミンですが、血液凝固機序への関与は知られていません。正しくは:ビタミンAはワルファリンの効果を減弱させません。選びやすい理由:他の脂溶性ビタミンとの混同から選択されやすいかもしれませんが、ワルファリンとの相互作用は小さいです。混同注意:ビタミンKと他の脂溶性ビタミンを混同する可能性があります。
- 2. ビタミンB6はワルファリンの抗凝固作用に影響しません。ワルファリンの効果を弱めるのはビタミンKです。正しくは:ビタミンB1はワルファリンの効果を減弱させません。選びやすい理由:ビタミンとつくため、何らかの影響があると誤解されやすいですが、ワルファリンとの相互作用は報告されていません。混同注意:ビタミンKと水溶性ビタミンを混同する可能性があります。
- 3. ビタミンB12はワルファリンの抗凝固作用に影響しません。ワルファリンの効果を弱めるのはビタミンKです。正しくは:ビタミンB6はワルファリンの効果を減弱させません。選びやすい理由:ビタミンとつくため、何らかの影響があると誤解されやすいですが、ワルファリンとの相互作用は報告されていません。混同注意:ビタミンKと水溶性ビタミンを混同する可能性があります。
- 4. ビタミンC(アスコルビン酸)は水溶性ビタミンであり、一般的にワルファリンの作用に直接的な減弱効果を示すことはありません。むしろ、大量摂取によりワルファリンの作用を増強させる可能性が指摘されることもありますが、減弱させることはありません。正しくは:ビタミンCはワルファリンの効果を減弱させません。選びやすい理由:ビタミンは身体に良いというイメージから、ワルファリンの作用を打ち消すという誤解が生じる可能性があります。混同注意:ワルファリンと相互作用する医薬品や食品の種類を正確に理解していない場合に間違えやすいです。
- 5. 正解。ワルファリンはビタミンKの作用を拮抗することで、血液凝固因子の生成を阻害する抗凝固薬です。したがって、ビタミンKを摂取するとワルファリンの作用が減弱し、抗凝固効果が低下します。特にビタミンK3(メナジオン)は合成のビタミンKであり、作用が強力です。
国試ポイント
ワルファリンの作用機序とその拮抗薬・拮抗因子を理解しているか。特に、食品や栄養素との相互作用について問われることが多い。脂溶性ビタミンと水溶性ビタミン、そしてそれぞれの生理作用の違いを理解しているかが鍵となる。
混同注意
ワルファリンの作用を増強させる因子(例:肝機能障害、特定の抗生物質、NSAIDsなど)と混同しやすい。また、ビタミンK以外の脂溶性ビタミン(A, D, E)や水溶性ビタミン(B群、C)とビタミンKの役割を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
ワルファリンと相互作用のある食品(納豆、クロレラなど)や薬剤(特定の抗生物質、アスピリンなど)について、作用の増強・減弱の双方から問われる可能性がある。また、DOACsとの比較で、食事制限の有無やモニタリングの必要性についても問われるかもしれない。
関連知識
ビタミンKの機能(血液凝固、骨代謝)、ワルファリンの適応疾患(心房細動、深部静脈血栓症など)、PT-INRによる治療モニタリング、その他の抗凝固薬(直接経口抗凝固薬 DOACs)との違い。