がん患者の疾患特異的評価で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
KPS(Karnofsky Performance Scale)は、がん患者の身体機能や活動能力を数値化するスケールであり、がん治療の適応判断や予後予測に利用される疾患特異的な評価法です。このスケールは、患者の全身状態を総合的に把握する上で非常に重要とされています。
選択肢ごとの解説
- 1. AIMSは関節リウマチ患者の機能評価に用いられるツールであり、がん患者の疾患特異的評価には適していません。正しくは:がん患者の疾患特異的評価には、KPSやECOGなどのパフォーマンスステータス評価を用いる。選びやすい理由:評価スケールという点では共通しているため、知識が曖昧だと誤って選択する可能性がある。混同注意:他の疾患特異的評価スケールとの混同。
- 2. FMAは主に脳卒中患者の運動機能、感覚、バランスなどを評価するために使用されるスケールであり、がん患者の疾患特異的評価とは異なります。正しくは:がん患者の疾患特異的評価には、KPSやECOGなどのパフォーマンスステータス評価を用いる。選びやすい理由:リハビリテーション分野で広く用いられる評価法であるため、無意識に選んでしまう可能性がある。混同注意:脳卒中リハビリテーションで用いられる評価スケールとの混同。
- 3. GBSスケールはギラン・バレー症候群の重症度や進行度を評価するための特異的なスケールであり、がん患者の評価には適用されません。正しくは:がん患者の疾患特異的評価には、KPSやECOGなどのパフォーマンスステータス評価を用いる。選びやすい理由:特定の疾患名を含むため、何か特定の疾患の評価に使うものという点で類似性があると感じるかもしれない。混同注意:特定の神経疾患の重症度評価スケールとの混同。
- 4. Hoffer分類は脳性麻痺(特に痙性対麻痺)患者の歩行能力を分類するためのスケールであり、がん患者の疾患特異的評価には不適切です。正しくは:がん患者の疾患特異的評価には、KPSやECOGなどのパフォーマンスステータス評価を用いる。選びやすい理由:運動機能の分類という点では評価スケールと共通しており、知識が曖昧だと誤解する可能性がある。混同注意:脳性麻痺患者の歩行能力分類スケールとの混同。
- 5. 正解。KPSは、がん患者の日常生活動作能力や全身状態(パフォーマンスステータス)を評価するためのスケールであり、がん治療の選択や予後予測に広く用いられる、がん疾患特異的な評価指標です。混同注意:ECOG Performance Statusなど、がん患者のパフォーマンスステータスを評価する他のスケール。
国試ポイント
この問題は、各疾患領域で用いられる代表的な評価スケールとその適用疾患を正確に理解しているかを問うものです。特に、がん患者の評価については、KPSやECOG Performance Statusがよく出題されます。疾患名と評価スケールを紐付けて覚えることが重要です。
混同注意
ECOG Performance Status(Eastern Cooperative Oncology Group Performance Status)もがん患者のパフォーマンスステータスを評価するスケールであり、KPSと同様の目的で用いられます。両者の違いやそれぞれの特徴を理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出題された場合、KPSやECOG Performance Statusの詳細な評価基準、あるいは他の疾患(例:心疾患、呼吸器疾患、神経難病など)における疾患特異的評価スケールが問われる可能性が高いです。各評価スケールの特徴や評価項目まで深く理解しておく必要があります。
関連知識
KPSは0〜100%で表現され、数字が大きいほど活動能力が高いことを示します。また、類似の評価スケールとしてECOG Performance Status(0〜5の6段階)があり、これらも合わせて理解しておくことが重要です。AIMSは関節リウマチ、FMAは脳卒中、GBSスケールはギラン・バレー症候群、Hoffer分類は脳性麻痺(痙性対麻痺)というように、各選択肢の評価スケールがどの疾患に特異的であるかを正確に把握しておく必要があります。