HDS-Rの質問に含まれるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
選択肢4はHDS-Rの『計算』項目において、口頭での計算問題の補助的な質問として、あるいは注意力やワーキングメモリを評価する目的で用いられる『逆唱』の課題を指します。選択肢5はHDS-Rの『言葉の流暢性(単語想起)』項目で、実際に「知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください」という質問が使用されます。HDS-Rは、日時見当識、場所見当識、計算、3つの言葉の記銘、言葉の流暢性、文章の即時想起、5つの言葉の遅延再生の計9項目で構成されています。他の選択肢は、HDS-Rには含まれません。
選択肢ごとの解説
- 1. この質問はMMSE (Mini-Mental State Examination) に含まれる構成行為(書字)の評価項目です。HDS-Rには含まれません。正しくは:HDS-Rには書字の項目はありません。選びやすい理由:認知機能評価として一般的な項目ではあるため、HDS-Rにも含まれると誤解しやすいかもしれません。混同注意:MMSEの構成行為(書字)と混同しやすいです。
- 2. この種の模倣行為は認知機能評価スケールでは、MMSEの構成行為(図形模写)や失行の評価項目として用いられることがありますが、HDS-Rの項目には含まれません。正しくは:HDS-Rには模倣の項目はありません。選びやすい理由:視空間認知や実行機能を評価する項目として一般的であるため、HDS-Rにも含まれると考えるかもしれませんが、HDS-Rでは直接的な模倣課題は用いません。混同注意:MMSEの図形模写や、特定の失行評価項目と混同しやすいです。
- 3. 図版を用いた視覚認知や内容把握の質問は、高次脳機能評価では用いられることがありますが、HDS-Rには特定の図版を用いた質問は含まれていません。正しくは:HDS-Rには図版を用いた視覚認知の項目はありません。選びやすい理由:視覚的認知機能を評価する問題として妥当に見えるため、HDS-Rにもあると誤解しやすいかもしれません。混同注意:他の高次脳機能検査(例:WAIS-IVの一部)と混同しやすいです。
- 4. 正解。これはHDS-Rの『計算』の項目における評価の一部です。具体的には「100から7を順番に引いてください」という質問の後、別の課題として「3桁の数字を逆唱する」質問が出されることがあります。問題文の意図は、『計算』項目に関連する注意力やワーキングメモリの評価を指していると考えられます。
- 5. 正解。これはHDS-Rの『言葉の流暢性(単語想起)』の項目に該当します。この項目では、「知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください(1分間)」という質問が実際に用いられます。
国試ポイント
HDS-Rの各評価項目とその具体的な質問内容を正確に記憶しているかが問われています。特に、他の一般的な認知症スクリーニングテスト(例:MMSE)の項目との違いを理解しておくことが重要です。
混同注意
MMSEや他の一般的な高次脳機能検査の評価項目とHDS-Rの項目を混同しやすいです。例えば、MMSEには図形模写や書字の項目がありますが、HDS-Rにはありません。
次に同じ論点が出たら
HDS-Rの具体的な質問内容と配点、およびMMSEとの違いについて、それぞれの評価項目を比較しながら学習することが求められます。特に、書字や図形模写の有無、計算方法の違い、単語想起の具体的な指示などを確認すると良いでしょう。
関連知識
HDS-R (長谷川式認知症スケール) は、日本で広く用いられている認知症のスクリーニングテストです。主な評価項目は、①年齢、②日付の見当識、③場所の見当識、④3単語の記銘、⑤計算(100-7連減、または数字の逆唱)、⑥単語想起(言葉の流暢性)、⑦5単語の遅延再生の7つの領域からなる9項目で構成されます。各項目で得点が与えられ、合計点が高いほど認知機能が良好と判断されます。カットオフ値は20点/30点満点が一般的です。