関節リウマチ患者の日常生活の評価に用いられるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
Steinbrockerのクラス分類は、関節リウマチ患者の身体機能障害の程度を、日常生活活動への影響に基づいて4段階に分類する指標です。具体的には、クラスIは完全な機能保持、クラスIIは日常生活活動は可能だが一部制限、クラスIIIは自己介護は可能だが就労不可、クラスIVは自己介護も制限される状態を表し、関節リウマチ患者のADL評価に広く用いられています。
選択肢ごとの解説
- 1. Larsen分類は、関節リウマチにおける関節のX線画像所見に基づいた病期分類(骨破壊の評価)であり、日常生活活動能力を直接評価するものではありません。正しくは:Larsen分類はX線画像による関節破壊の重症度を評価します。選びやすい理由:関節リウマチの評価指標の一つであるため、混同しやすいかもしれません。混同注意:関節の炎症活動性や機能障害の評価と混同しやすいです。
- 2. Lansbury指数は、関節リウマチの疾患活動性を評価するための指標であり、主に臨床症状や検査データ(朝のこわばり、圧痛関節数、赤沈など)を用いて疾患の進行度や治療効果を測ります。日常生活活動能力の直接的な評価には用いられません。正しくは:Lansbury指数は関節リウマチの疾患活動性を評価します。選びやすい理由:関節リウマチの活動性評価指標として知られているため、関連性があると感じるかもしれません。混同注意:疾患活動性評価スケール(DAS28など)と類似しており、機能評価と混同しやすいです。
- 3. 正解。Steinbrockerのクラス分類は、関節リウマチ患者の機能障害の程度をI度からIV度までの4段階で評価するもので、日常生活活動への影響度合いを把握するために広く用いられます。特に「日常生活は可能か」「就労は可能か」といった視点で機能状態を分類します。
- 4. DAS28は、28箇所の関節の腫れや圧痛、患者による自己評価(VAS)、CRPやESRといった炎症反応の検査値を組み合わせて、関節リウマチの疾患活動性を定量的に評価するための指標です。日常生活活動能力の直接的な評価ではなく、疾患の炎症度合いを評価します。正しくは:DAS28は関節リウマチの疾患活動性を評価します。選びやすい理由:関節リウマチの主要な評価指標であるため、正しい選択肢だと誤解しやすいです。混同注意:疾患活動性評価と機能評価(ADA)は異なる概念です。
- 5. AIMSは関節疾患患者の健康状態を包括的に評価するための質問票で、身体機能、精神機能、社会機能など多岐にわたる項目を含みますが、設問の文脈が「日常生活の評価に用いられるのはどれか」と限定されており、選択肢3のSteinbrockerのクラス分類の方がより直接的かつ一般的にリウマチ患者の日常生活活動能力の分類に用いられる代表的な指標です。AIMSはより広範なQOL評価スケールです。正しくは:AIMSは関節疾患患者の多角的な健康状態(QOL)を評価する質問票です。選びやすい理由:日常生活活動に関する項目も含まれるため、正解に思える可能性があります。混同注意:QOL評価スケールと、より特異的な機能障害分類スケールとの違いを混同しやすいです。
国試ポイント
関節リウマチの評価指標は多岐にわたるため、それぞれの評価指標が『何を』評価するのか(疾患活動性、機能障害、X線所見、QOLなど)を正確に理解しているかが問われます。特に、ADLや機能障害の評価に用いられる代表的な指標を確実に覚える必要があります。
混同注意
疾患活動性評価指標(DAS28、Lansbury指数)と機能障害評価指標(Steinbrockerのクラス分類、HAQなど)、QOL評価指標(AIMS)とを混同しないように注意が必要です。それぞれの目的と評価項目を明確に区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
この問題で問われた論点は、関節リウマチの評価指標の区別です。次に同様の論点が出た場合、各指標の具体的な内容(評価項目や点数、分類基準)や、それがどの側面(活動性、機能、構造的障害など)を評価するのか、という点に注目して選択肢を検討します。
関連知識
関節リウマチの評価指標には他に、HAQ(Health Assessment Questionnaire)、M-HAQ(Modified Health Assessment Questionnaire)、RAPID3(Routine Assessment of Patient Index Data 3)などがあります。これらも機能評価や疾患活動性評価に関わるため、併せて学習すると良いでしょう。