MTDLPで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
MTDLPは、対象者本人からの聞き取りを基本としますが、家族など近しい関係者からの情報も補完的に活用することで、より包括的かつ正確なADL状況の把握を目指します。これは、生活文脈の中でのADL遂行能力を評価するために重要な視点です。
選択肢ごとの解説
- 1. MTDLPは自己報告式の評価法であり、本人の主観的な「できる」感覚や経験を重視します。そのため、遂行度を『直接観察』するものではありません。正しくは:本人が実際にできる遂行度を自己報告として聞き取る。選びやすい理由:ADL評価において客観的な遂行度観察は重要であるため、正しい選択肢と誤解しやすい。混同注意:BI(バーセルインデックス)やFIM(機能的自立度評価法)などの観察・評価者による採点と混同しやすい。
- 2. 正解。MTDLPは、患者本人の自己報告が基本ですが、状況把握の補完情報として、同居家族など身近な人からの聞き取りも推奨されています。これにより、本人の報告と生活環境との整合性を確認し、より多角的な情報を得ることが可能になります。
- 3. MTDLPは、国際生活機能分類(ICF)の概念を基盤としています。特に、環境因子や個人因子がADL遂行に与える影響を考慮する点がICFと共通しています。ICIDHは古い分類であり、MTDLPの根幹ではありません。正しくは:ICFの枠組みを主要な視点として採用している。選びやすい理由:ICFとICIDHが混同しやすく、機能分類である点から正しいと誤解しやすい。混同注意:ICIDH(国際障害分類)とICF(国際生活機能分類)の違い。
- 4. MTDLPは、精神疾患を持つ患者を含む、様々な疾患や障害を持つ人のADL能力を評価するために広く適用可能です。精神科領域でのリハビリテーションでも活用されます。正しくは:精神疾患を持つ患者にも適用可能である。選びやすい理由:精神疾患患者のADL評価は特殊な側面があるため、適用範囲が限定的と誤解しやすい。混同注意:精神科特有の評価スケール(GAS、CIRSなど)との誤解。
- 5. MTDLPは、本人の主観的な報告に基づいて、ADLの困難さやその要因を評価することを主眼としています。客観的な評価指標を『積極的に活用する』というよりも、本人の主観的視点を重視する評価ツールです。正しくは:ADLに関する本人の主観的な報告を重視する。選びやすい理由:ADL評価全般では客観的指標が重要視されるため、MTDLPもそうであると誤解しやすい。混同注意:バーセルインデックスやFIMなど、観察に基づく客観的評価との混同。
国試ポイント
MTDLPの基本的な特徴(自己報告式、ICF準拠、多角的な情報収集)を理解しているかが問われています。特に、客観的な観察や特定の疾患への適用範囲に関する誤った知識を排除できるかがポイントです。
混同注意
自己報告式評価と他者観察式評価、ICIDHとICF、ADL評価の適用範囲。
次に同じ論点が出たら
今後MTDLPについて問われた場合、その評価項目の具体例(例えば、食事、整容、更衣など)や、各項目での困難さの程度の評価方法、そして評価結果の臨床的活用法(目標設定や介入計画への反映)について深く問われる可能性があります。また、他のADL評価法との比較(長所・短所)も重要です。
関連知識
ADL評価法の種類とそれぞれの特徴(バーセルインデックス、FIM、KELS、J-FASTなど)、ICFの枠組みとその構成要素(心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子、個人因子)。