改訂日本版デンバー式発達スクリーニング検査〈JDDST-R〉の個人-社会領域で最も早く可能になるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
JDDST-Rの個人-社会領域では、自己摂食(自分でビスケットなどを食べる)が比較的早期(生後9-12ヶ月頃)に獲得される能力とされています。他の選択肢は、一般的にそれよりも後の発達段階で獲得されます。例えば、「コップから飲む」は1歳から1歳半頃、「上着を脱ぐ」は1歳半から2歳頃、「簡単なお手伝い」は2歳から2歳半頃、「手を洗って拭く」は2歳半から3歳頃が目安です。
選択肢ごとの解説
- 1. 「手を洗って拭く」は、一般的に2歳半から3歳頃に可能になる項目です。JDDST-Rではより高次の発達段階に位置づけられます。正しくは:この項目は、より幼い時期に獲得される項目ではありません。選びやすい理由:日常生活動作(ADL)に関連する項目なので、早くからできると錯覚するかもしれません。混同注意:着脱や排泄など、他のADL項目との発達順序を混同しやすいです。
- 2. 「簡単なお手伝い」は、一般的に2歳から2歳半頃に可能になる項目です。JDDST-Rではこれよりも前に獲得される項目があります。正しくは:この項目は、最も早期に獲得されるものではありません。選びやすい理由:社会性の発達として初期に現れる行動ですが、より基礎的なセルフケアが先行します。混同注意:他者との協調性や役割理解と混同しやすいですが、ここでは自己完結的な行動が問われています。
- 3. 「コップから飲み物を飲む」は、一般的に1歳から1歳半頃に可能になる項目です。これは正答より後の時期に獲得されます。正しくは:この項目は、最も早期に獲得される個人-社会領域の項目ではありません。選びやすい理由:離乳食の進展に伴い早期にできるイメージがありますが、ここでの「自分で食べる」の方が先行します。混同注意:哺乳瓶からコップへの移行時期と混同しやすいですが、自律的な摂食動作としての順序が重要です。
- 4. 「上着などを脱ぐ」は、一般的に1歳半から2歳頃に可能になる項目です。正答肢より後の時期に獲得されます。正しくは:この項目は、最も早期に獲得されるものではありません。選びやすい理由:着脱は日常生活動作の基礎ですが、「自分で食べる」能力がより早期に現れます。混同注意:自分で着る動作と比較して、脱ぐ動作は比較的早期にできますが、それでも「自分で食べる」よりは後になります。
- 5. 正解。JDDST-Rの個人-社会領域において、「ビスケットを自分で食べる」は生後9ヶ月から1歳頃に獲得される項目であり、選択肢の中で最も早期に可能となる発達段階です。
国試ポイント
この問題は、JDDST-Rにおける個人-社会領域の発達指標とその発達順序に関する基本的な知識を問うものです。各発達項目の標準的な獲得時期を正確に理解しているかが重要となります。
混同注意
各発達検査(例:新版K式発達検査、遠城寺式乳幼児分析的発達検査など)によって、発達項目の表現や獲得月齢の目安が異なる場合があるため、JDDST-Rに特化した知識が求められます。また、粗大運動や微細運動など、他の領域の発達項目と混同しないことも重要です。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、他の領域(粗大運動、微細運動-適応、言語)で最も早く可能になる項目や、特定の月齢で可能になる複数の項目を比較させる形式が考えられます。また、定型発達の知識を基に、逸脱や遅れが疑われるケースを判断させる応用問題も出題され得ます。
関連知識
JDDST-Rの各領域(個人-社会、微細運動-適応、言語、粗大運動)における主要な発達項目と、それぞれの代表的な獲得月齢。乳幼児の発達段階における主なランドマーク(首すわり、お座り、つかまり立ち、歩行、発語など)との関連性。各発達領域が互いにどのように影響し合って発達が進むか。