ICFの環境因子に含まれるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
ICFの環境因子は、個人を取り巻く物理的、社会的、および態度に関する環境を指します。選択肢5の「障害のある人々に対する社会の態度」は、この態度に関する環境因子に直接該当し、個人の生活機能に大きく影響を与える外部要因です。他の選択肢は、それぞれ個人因子(人生の出来事、困難への対処方法)、活動と参加(社会生活への適応)、心身機能または活動(コミュニケーションの能力)に分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. これはICFの「個人因子」に該当し、人生の転機や重要なイベントを指します。環境因子は外部的な要因を指します。正しくは:「個人因子」に分類されます。選びやすい理由:「出来事」という言葉から広い意味での外部要因と捉えてしまうかもしれませんが、ICFでは個人の背景に関わるものとして位置づけられています。混同注意:「環境因子」が物理的・社会的環境を指すのに対し、「個人因子」は個人の内的な特性や背景を指す点で混同しやすいです。
- 2. これはICFの「個人因子」に該当し、ストレスコーピングなどの内的な能力や特性を指します。環境因子は外部的な要因を指します。正しくは:「個人因子」に分類されます。選びやすい理由:「対応スキル」が外部の状況に対応するものなので、環境と関係があるように思えますが、ICFでは個人の内的な能力として捉えられます。混同注意:「環境因子」が物理的・社会的環境を指すのに対し、「個人因子」は個人の内的な特性や背景を指す点で混同しやすいです。
- 3. これはICFの「活動と参加」の要素であり、個人が特定の状況で行う行動や、生活の様々な側面への関わり方を指します。環境因子は外部的な要因を指します。正しくは:「活動と参加」に分類されます。選びやすい理由:「社会生活」という言葉から「環境」との関連性を感じやすいですが、ICFでは個人の行動や社会への関わり方そのものとして捉えられます。混同注意:「環境因子」は個人の外にある物理的・社会的環境を指しますが、「活動と参加」は環境の中で個人がどう行動し、どう関わるかという個人の機能を指す点で混同しやすいです。
- 4. これはICFの「心身機能」または「活動」に該当し、情報を受け取り、表現する個人の能力を指します。環境因子は外部的な要因を指します。正しくは:「心身機能」または「活動」に分類されます。選びやすい理由:コミュニケーションは他者とのやり取りであり「環境」と密接に関わるため、環境因子と勘違いしやすいですが、ICFでは個人の身体的・精神的な能力として捉えられます。混同注意:「環境因子」はコミュニケーションを促進・阻害する外部要因(例:手話通訳者の有無)を指しますが、「コミュニケーション能力」は個人の内的な機能であり、混同しやすいです。
- 5. 正解。これはICFの「環境因子」のうち、「態度」というサブカテゴリに明確に分類されます。社会の規範、イデオロギー、人々の信念など、個人を取り巻く外部の社会的環境を構成する要素です。
国試ポイント
ICFの各構成要素(心身機能・構造、活動、参加、環境因子、個人因子)の定義と、それぞれに具体的にどのような内容が含まれるかを正確に理解しているかが問われる問題です。特に、類似しているように見えてもICFの分類では明確に区別される項目について知識が試されます。
混同注意
「個人因子」と「環境因子」、また「活動と参加」と「環境因子」が混同しやすいポイントです。個人因子は個人の内的な属性、環境因子は個人の外側にある要因、活動と参加は個人が環境と相互作用する中で行う行動や関わり方を指します。
次に同じ論点が出たら
この問題で問われた知識を基に、次回は各構成要素の具体的な分類例が問われる可能性があります。また、事例問題として、ある状況がICFのどの構成要素に該当するかを判断させる形式も考えられます。
関連知識
ICFの5つの構成要素(心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子、個人因子)とその相互作用モデル。特に環境因子の下位分類(物的環境、支援と関係、態度、サービス・システム・政策)。