FIMの点数とADL評価の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
FIMの更衣項目において、装具の装着は更衣動作の一部と見なされます。短下肢装具の装着のみ介助者の手助けが必要な場合、これは自助具の使用や介助を要するが、動作の大部分は自立している状態であり、「修正自立(6点)」に該当します。そのため、この選択肢はFIMの点数とADL評価の適切な組み合わせを示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 介助者に自助具を装着してもらう行為は、FIMの食事項目で『部分介助(修正自立)』には該当しません。この場合、介助が必要なため部分介助以上の点数(5点以下)となります。正しくは:自助具を自分で装着し、安全に効率的に食事を摂る場合は、修正自立(6点)となりえます。選びやすい理由:自助具を使っている点が修正自立に見えやすいですが、装着に介助が入る点が誤りです。混同注意:『自助具の準備・装着』と『自助具を使った実際の動作』の自立度を混同しやすいです。
- 2. ループ付きタオルは自助具であり、これを使用して全身を洗う場合は『修正自立』に該当します。選択肢は『清拭点』とされているため、この記述だけではFIMの点数を特定できません。正しくは:ループ付きタオルを使って自分で全身を洗う場合は、FIMの清拭項目で『修正自立(6点)』に該当します。FIMの点数とADL評価の組み合わせを示す必要があります。選びやすい理由:自助具の使用はFIM評価でよくあるパターンなので、一見正しそうに見えます。混同注意:FIMは『点数とADL評価の組み合わせ』を問うています。記述だけでは点数が不明なため不適切です。
- 3. FIMの歩行項目において、人の介助が必要な場合、15mの歩行距離に関わらず『部分介助』もしくは『全介助』となります。介助量が『監視・準備・促し』以下であれば7点または6点となりえますが、『人のサポート』は介助を指すため、自立の範囲ではありません。正しくは:人の介助で15m歩行ができる場合、介助の程度によって3〜5点に該当します。例えば、『最小介助で15m歩ける』なら5点となります。選びやすい理由:15mという距離はFIMの評価基準距離(50m、15m)と関連するため、正しい選択肢に見えやすいです。混同注意:『距離』と『介助量』のFIM評価基準を混同しやすいです。介助があれば自立・修正自立にはなりません。
- 4. FIMは原則として、介助が必要な場面が一つでもある場合は、介助度を評価します。夜間に介助者の監視が必要な場合、『完全自立(7点)』または『修正自立(6点)』には該当しません。正しくは:夜間の監視が必要な場合、トイレ動作は『部分介助』として5点以下の評価となります。完全自立は、夜間も含めて全く介助なしで安全に行える状態を指します。選びやすい理由:日中の自立が強調されているため、高い点数に見えやすいですが、夜間の監視が介助に該当します。混同注意:FIMは特定の時間帯だけでなく、評価期間中の最も低い自立度で評価されることを忘れやすいです。
- 5. 正解。FIMの更衣項目において、装具の装着は更衣動作の一部とみなされます。この場合、装具装着時のみ介助が必要であるため、『修正自立(6点)』に該当します。これは、更衣動作全体のうち、部分的に補助具や介助が必要な状態を指すため、適切な組み合わせです。正しくは:この記述はFIMの『修正自立(6点)』に該当します。設問が『点数とADL評価の組合せ』を求めているため、この記述は「6点:短下肢装具の装着のみ介助の手助けが必要」と解釈できます。選びやすい理由:介助が必要な点から低い点数と判断しがちですが、装具の装着補助は修正自立の範囲内と理解することが重要です。混同注意:装具装着の介助がどの程度の介助度に該当するかを判断しにくい場合があります。FIMにおいては、装具装着は更衣の一部として評価され、それに対する介助は修正自立(6点)または部分介助(5点以下)として判断されます。
国試ポイント
FIMの各項目の具体的な評価基準(特に自立・修正自立・部分介助の境界)を正確に理解しているかが問われます。自助具の使用や装具装着時の介助、介助量(監視・最小介助など)、そして複数場面(日中/夜間など)での自立度評価の原則が重要です。
混同注意
各選択肢が示すADLの内容が、FIMの7段階評価のどの点数に相当するかを正確に判断できないと混乱しやすいです。特に、自助具の使用、装具の着脱、監視・準備といった介助の度合いが、自立(7点)か修正自立(6点)か部分介助(5点以下)かを混同しがちです。
次に同じ論点が出たら
今後FIMの問題が出た場合、各選択肢の状況が『自立(7点)』『修正自立(6点)』『最小介助(5点)』『中等度介助(4点)』『最大介助(3点)』『全介助(2点)』『測定不能(1点)』のどこに該当するか、具体的な介助量と照らし合わせて判断する力を養う必要があります。
関連知識
FIMの採点基準(特に7点から1点までの各段階の定義)、各評価項目(食事、清拭、歩行、トイレ動作、更衣など)における具体的な介助量の判断基準、自助具や装具使用時の評価方法、評価期間全体での最小自立度原則。