遠城寺式乳幼児分析的発達検査で獲得される時期が最も早いのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
遠城寺式乳幼児分析的発達検査において「人見知りをする」は、社会性分野の項目として生後6~8ヶ月頃に獲得される発達指標です。これは、特定の養育者との愛着関係が形成され、見慣れない人物に対して不安や警戒を示す重要な発達段階です。提示された他の選択肢「走る」「2語言える」「排尿を予告する」「積み木を2つ重ねる」は、いずれも1歳以降、あるいは2歳以降に獲得されるものであり、「人見知りをする」が最も早期に現れる行動です。
選択肢ごとの解説
- 1. 「走る」という行動は、一般的に1歳半から2歳頃にかけて獲得される運動機能です。正答である「人見知りをする」の時期(生後6~8ヶ月頃)よりも大幅に遅い発達段階に当たります。正しくは:子どもが歩けるようになる段階を経て、さらに全身の協調性やバランス能力が発達してから獲得される高度な運動です。選びやすい理由:乳幼児の活発な運動発達の象徴的な行動として、早い時期に意識されるかもしれませんが、他の発達項目との相対的な早さでは異なります。混同注意:単独歩行の時期(1歳頃)と混同しがちですが、「走る」はそこからさらに運動能力が向上した後の段階です。
- 2. 「2語言える」というのは、単純な初語の出現よりも後の段階であり、一般的に1歳半から2歳頃にかけて見られる言語発達です。喃語や単語を話す段階を経て、複数の単語を組み合わせて意味を伝えるようになる時期であり、正答の「人見知りをする」時期より遅いです。正しくは:特定の単語を2つ発する、あるいは2語文を構成できるようになるには、語彙の獲得と文法の理解がある程度進んでいる必要があります。選びやすい理由:子どもが言葉を発し始めるのは比較的早期ですが、「2語言える」という具体的な段階は、人見知りの時期より後になります。混同注意:喃語(生後6ヶ月頃)や初語(1歳前後)の出現時期と混同しやすいですが、2つの意味のある言葉を発する段階はそれらよりも後です。
- 3. 排尿を事前に知らせる行動は、膀胱の機能的な成熟と尿意の自覚、そしてそれを他者に伝える認知・言語能力の発達が不可欠であり、一般的に2歳半から3歳頃に獲得されます。これは、正答である「人見知りをする」時期よりもかなり遅い発達段階です。正しくは:膀胱に尿がたまる感覚を認識し、それを言葉で表現できる能力は、身体的・精神的な成熟を要します。選びやすい理由:トイレトレーニングが早期に意識されることから、排泄関連の行動も早く現れると思われがちですが、「予告する」という能動的な行動はかなり後です。混同注意:おむつの交換時に排尿があったことを伝えるなど、受動的な排泄のサインと混同しやすいですが、「予告」はより高度な自己制御とコミュニケーションを伴います。
- 4. 正解。「人見知りをする」行動は、遠城寺式乳幼児分析的発達検査の社会性項目において、生後6~8ヶ月頃に現れることが一般的です。これは、特定の養育者への愛着形成が進み、見慣れない他者との区別がつくようになった証であり、提示された他の選択肢(走る、2語言える、排尿を予告する、積み木を2つ重ねる)よりも最も早期に獲得される発達段階です。
- 5. 積み木を2つ重ねる行動は、手の巧緻性や両手の協調運動、視覚と運動の統合能力が必要であり、一般的に1歳から1歳半頃に獲得されます。これは、正答である「人見知りをする」時期(生後6~8ヶ月頃)よりも遅い発達段階です。正しくは:物を把持する能力から始まり、さらに目的を持って物を配置する(積み重ねる)には、より高度な運動機能と認知機能の発達が必要です。選びやすい理由:乳児期後半には物を掴んだり、両手で物を操作したりする動きが見られるため、比較的早くできると思われがちです。混同注意:単純に物を掴む、渡すといった行動と混同しやすいですが、「積み重ねる」には、バランスを考慮した精密な手の動きが求められます。
国試ポイント
遠城寺式乳幼児分析的発達検査の各発達項目の獲得時期に関する正確な知識が問われています。特に、乳児期における社会性発達の重要なマイルストーンの一つである「人見知り」が、他の運動・言語・生活習慣の発達項目と比較して比較的早期に現れることを理解しているかがポイントです。
混同注意
各発達項目の獲得時期の混同が起こりやすいです。特に、身体運動や言語の発達は目に見えやすいため、それらが早期に現れると思われがちですが、社会性発達の一部である「人見知り」が比較的早期に確立される点を誤解しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、遠城寺式乳幼児分析的発達検査の他の重要な発達項目について、その獲得時期の相対的な早さや順序、あるいは特定の月齢における典型的な発達指標が問われる可能性があります。
関連知識
遠城寺式乳幼児分析的発達検査の6つの発達領域(運動、社会性、言語、適応行動、排泄、食事)のそれぞれの代表的な項目と、それらの標準的な獲得時期。乳児期における愛着形成の過程と、それに伴う人見知りの出現メカニズムに関する知識。