ACT〈Assertive Community Treatment〉の特徴として正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
Assertive Community Treatment(ACT)は、重度の精神疾患を持つ利用者が地域で安定した生活を送れるよう、多職種の専門家(医師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士など)で構成されるチームが、地域を基盤として包括的かつ集中的な支援を提供するモデルです。時間や場所を限定せず、利用者のニーズに応じて柔軟に対応し、入院を回避しながら地域生活の継続を支えることを目指します。
選択肢ごとの解説
- 1. ACTは、利用者のニーズに合わせて、24時間365日いつでも支援を提供することが特徴です。日中に限定されることはありません。正しくは:支援は利用者の状態や生活サイクルに合わせて、時間帯を限定せず提供されます。選びやすい理由:一般的なデイケアなどの支援と混同しやすいかもしれません。混同注意:デイケアや外来治療といった時間制限のあるサービス
- 2. ACTは、利用者が生活する地域(自宅、職場、地域施設など)に出向いて支援を行うアウトリーチ型サービスです。医療機関内のみで行われることはありません。正しくは:援助は、利用者の生活環境において実施されることが中心です。選びやすい理由:医療機関が提供するサービスであるため、その施設内で完結すると考えがちです。混同注意:病院内のリハビリテーションや診察
- 3. ACTの目的の一つは、精神科入院を回避し、地域での生活を継続できるよう支援することです。入院を積極的に推奨することはありません。正しくは:利用者の地域生活の継続を支援し、可能な限り入院を回避することを目指します。選びやすい理由:重度の精神障害者を対象とすることから、入院が必要な状態と誤解されやすいです。混同注意:危機介入型サービスにおける一時的な入院
- 4. ACTは、重度の精神疾患を持ち、通常の外来治療では対応が困難な利用者を主な対象としています。軽度な患者は対象ではありません。正しくは:重度の精神疾患を抱え、地域生活を送る上で継続的な支援が必要な方が主な対象です。選びやすい理由:地域生活への移行支援という側面から、自立度が高い軽度な患者向けと誤解することがあります。混同注意:一般的な地域移行支援サービス
- 5. 正解。ACTの重要な特徴の一つは、精神科医、看護師、作業療法士、精神保健福祉士など様々な専門職がチームを組み、包括的なケアマネジメントを提供することです。混同注意:単独の専門職による支援
国試ポイント
ACTの基本的なコンセプト、特に『チームによるアウトリーチ支援』『重度精神疾患患者の地域生活支援』『24時間365日対応』『入院回避』といった特徴が問われやすいです。各選択肢がACTのどの特徴と対比されているかを理解することが重要です。
混同注意
ACTと混同しやすい概念として、一般的なデイケア、訪問看護、地域移行支援、または危機介入サービスなどがあります。ACTはこれらの一部要素を含むものの、多職種チームによる包括的アウトリーチ支援という点で独自性があります。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、ACTの対象者(重度精神疾患)、提供形態(アウトリーチ、24時間365日対応)、目的(入院回避、地域生活継続)、そして中心的な支援方法(多職種チームによるケアマネジメント)のいずれか、または複数が問われると予想されます。
関連知識
ACTの他にも、WRAP(Wellness Recovery Action Plan)、IPS(Individual Placement and Support)などの精神科リハビリテーションや地域支援プログラムの知識も関連します。また、精神保健福祉法や障害者総合支援法における地域生活支援事業の理解も深めておくと良いでしょう。