特別支援教育について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
注意欠如・多動性障害(ADHD)は発達障害の一つであり、通常の学級に在籍しながら個別の指導を受ける「通級による指導」の代表的な対象です。特別支援教育は、障害のある児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じて適切な教育を行うものであり、対象疾患や障害の程度、併発の有無で限定されるものではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 軽度の知的障害も特別支援教育の対象に含まれます。知的障害の有無や程度にかかわらず、個々のニーズに応じた支援が必要です。正しくは:軽度の知的障害を持つ児童・生徒も、特別支援教育の対象となります。選びやすい理由:「軽度」という言葉から、通常の教育で対応可能と誤解しやすいため。混同注意:知的障害の程度と特別支援教育の対象範囲について。
- 2. 特別支援学級の編成基準は、法令で定められており、通常8名とされています。これは、個々の生徒にきめ細やかな指導を行うための上限人数です。正しくは:特別支援学級は、原則として生徒8名以下で編成されます。選びやすい理由:通常の学級の人数と比較して、特別支援学級は人数が少ないという漠然とした知識から、具体的な人数の基準を混同しやすいため。混同注意:通常の学級の人数基準や、少人数教育のメリットと人数上限について。
- 3. 特別支援教育の目的は、個々の児童・生徒の障害特性や発達段階に合わせて、個別最適化された指導を提供することです。画一的な指導ではなく、個別指導計画(IEP)に基づいて支援が行われます。正しくは:一人ひとりの障害の状況やニーズに応じて、個別最適な指導が行われます。選びやすい理由:「標準的な指導」という言葉が、教育の公平性や一定の質を保証するニュアンスを持つため、正しい選択肢と誤解しやすいため。混同注意:通常の教育課程における標準的な指導と、特別支援教育における個別最適化された指導の原則について。
- 4. 正解。注意欠如・多動性障害(ADHD)は、発達障害の一つであり、特別支援教育の対象となります。特に、通常の学級に在籍しながら、一部の時間に特定の指導を受ける「通級による指導」の主要な対象疾患の一つです。正しくは:正しい選択肢のため修正不要。選びやすい理由:ADHDが特別支援教育の対象であるという基本的な知識が問われているため、他の選択肢が誤りと判断できれば選びやすい。混同注意:発達障害の様々な種類とその支援形態(特別支援学級、通級による指導、特別支援学校など)について。
- 5. 自閉スペクトラム症は、知的障害の有無にかかわらず特別支援教育の対象となります。コミュニケーションや社会的相互作用の困難、限定された興味や反復行動といった特性自体が支援の必要性を生じさせるためです。正しくは:広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)を持つ児童・生徒は、知的障害の有無に関わらず特別支援教育の対象となります。選びやすい理由:発達障害の中でも知的障害を伴うケースが目立つことから、それが条件であると誤解しやすいため。混同注意:発達障害の定義と、知的障害の併存の有無が特別支援教育の対象となるか否かの条件であるかについて。
国試ポイント
特別支援教育の対象となる障害の種類、および特別支援教育の制度(特別支援学級、通級による指導など)に関する基本的な知識が問われています。特に、発達障害の具体的な位置づけや、個別支援の原則を理解しているかが重要です。
混同注意
様々な発達障害の種類とその支援形態、特別支援学級や通級による指導の具体的な基準や対象、そして「障害」の定義と特別支援教育の対象範囲。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、特別支援教育の対象疾患の具体的な内容だけでなく、支援の形態(通級、特別支援学級、特別支援学校)とそれぞれの目的や基準を正確に理解しているかを確認しましょう。また、制度改正による名称変更(例:広汎性発達障害から自閉スペクトラム症へ)にも注意が必要です。
関連知識
特別支援教育の歴史と現状、障害者差別解消法、合理的配慮、個別教育支援計画(IEP)、個別指導計画、特別支援学校の役割、各発達障害の特性(ADHD、ASD、LDなど)。